暁 〜小説投稿サイト〜
特殊陸戦部隊長の平凡な日々
第16話:新体制の幕開けー4
[8/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
準備完了です。 いつでもいけます」

「よし。 では作戦を開始せよ」

「はっ!」

ティアナはゲオルグに向かって敬礼すると、踵を返して隊員たちのもとへと戻り、
突入口である非常階段への入り口の前に移動していく。
全員が並んだのを確認し、ティアナは右手を上げてから勢いよく振り下ろした。

『イーグル01、最上階への突入を開始』

ティアナの声で通信が入り、イーグル分隊の姿が入り口の中に消えていくのを見送り、
ゲオルグもそのあとを追うように、非常階段を下りて行った。

『ファルコン03、店舗エリアと階段の遮断を完了』
『ファルコン12、3名の敵を無力化』
『301、窓口付近の人質15名を保護した。 突入口から退出させる』
『ファルコン07、カウンター内にいた人質5名を保護』

突入部隊の通信音声を聞きながら、ゲオルグは銀行の幹部が拘束されている
幹部会議室に向かって歩いていく。

『イーグル02、会長室クリア』
『イーグル07、社長室クリア』

最上階の制圧も順調に進んでいく中、ゲオルグは幹部会議室の前までたどり着いた。

『イーグル01、幹部会議室の制圧を完了。 拘束された人質6名を保護』

ティアナの声で幹部会議室の制圧を終えたという通信が入り、ゲオルグは幹部会議室に
足を踏み入れた。
そこは、コの字型に会議机が並べられた部屋で、20脚ほどの豪奢な椅子が置かれていた。
人質たちは会議机に囲まれた中に並べて転がされていた。
その両手と両足は縄で縛られていた。

「あ、ゲオルグさん」

部下が彼らの拘束を解いていく様子を見ていたティアナは、
ゲオルグが近づいてくるのに気が付くと、振り返って彼に向かって敬礼する。

「順調そうだな?」

「ええ。最上階の部屋はだいたい制圧を完了してますね。
 各部屋に隠し空間がないかの調査をはじめさせてます」

「そうか。くれぐれも慎重に頼む。
 潜んでいた敵に後ろから刺されるなんて、ごめんだからな。
 お前が納得するまで何日でも続けて構わない」

「了解です」

ティアナはゲオルグの言葉に頷く。
次いで、ゲオルグは拘束を解かれて手首をさする人質たちの方をちらりと見る。

「で、彼らの事情聴取だがどこでやろうか? 隊舎よりも本局のほうが近いけど」

「そうですね・・・。本局のほうがいいんじゃないでしょうか。
 捜査部とか情報部とか、いろいろ2度手間になるのも面倒なんで」

「わかった。 ならお前は彼らと一緒に本局に行け。
 事情聴取はお前に任せる」

ゲオルグの言葉にティアナは目をわずかに見開く。

「いいんですか?」

「お前、そっちが本業だろ?」

ゲオルグがそう言ってウインクすると、ティ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ