暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga20-B夢の終わり〜Worst ending〜
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『見たんだろ? PT事件の捜査資料。そして気付いた。死亡した被疑者ステアの服と、かつて俺が一度だけはやてに見せた服が同じだということに・・・』

ルシル君の言葉にPT事件に関わっていた私たちは「え?」と耳を疑った。モニターに映るルシル君はサファイアブルーの魔力に呑まれた。治まった光の中から現れたルシル君の姿に私とアリサちゃんとすずかちゃん、それにフェイトちゃんは「うそ・・・」と零した。

「ステアちゃん・・・?」

神父服にフード付きのマントに仮面。一瞬でよみがえる記憶。そう、ステアちゃんと初めて会ったのは“ジュエルシード”によって暴走した無人オープンカーの攻略時。全身黒づくめだったこともあって怖かったけど、声が女の子のものだったからちょっと安心したのを覚えてる。

『この格好ではやての前に立つのは10年以上も前なんだな。では改めてご挨拶を。この姿はステア・ヴィエルジェ。ルシリオン・セインテストが、管理局に素性を知られないようにジュエルシードを回収するための偽りの姿だよ』

大人、子ども、そしてステアちゃんの声へと変化していって、脱いだフードや外した仮面の中から出てきたのは、紅色の長髪に蒼い瞳をした女の子ステアちゃんの顔だった。けどすぐに元の大人の姿に戻ったルシル君は悲し気な微笑みを浮かべていた。

『結局これが結末なんだよ。もう、後には引けない。はやて。このような形での別れは俺にとっても辛いが・・・さようならだ』

画面内が真っ白な霧に包まれて、はやてちゃんの悲痛な叫び声が続いた。そしてドサッとはやてちゃんとアインスさんが倒れた音が聞こえた。

『マイスター。はやてとアインスが完全に眠ってるの確認したよ。とりあえずベンチに寝かせておくね』

霧が晴れてきたことで、アイリがはやてちゃんとアインスさんをお姫様抱っこしてベンチに寝かせていく様が映し出される。その間ルシル君は『くそっ、くそっ! ちくしょう!』って地団太を踏んでいた。近くの石畳が大きく抉れているのはそういう理由だったんだ。

『これからどうするの? もうチーム海鳴どころか局にも帰れないんでしょ? PT事件の犯人の1人が実は生きてて、それがマイスターだって自供しちゃったんだから』

『はぁはぁはぁ・・・。被疑者死亡として処理されてから17年。15年経過したことでもう俺が罪に問われることはない。今後の予定だが、ガーデンベルグを救いユルソーンを回収後、リアンシェルトを救いに行く。そしてユルソーンを破壊し、俺の消滅を以てセインテストの宿願の完遂とする。が、その前にT.C.を潰す。これまで世話になったみんなに、局に出来る恩返しだ』

『シグナム達やなのは達へお別れの挨拶とかしなくても大丈夫?』

『ずっとチーム海鳴のみんなを騙していたんだ。形としては最
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