105 狙われた護符の所持者
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すみ子の学校ではクラス別学芸会を行っており、白雪姫の劇を成功に収めていた。
「山口君の王子様役、かっこよかったわよ・・・」
すみ子は山口を褒めた。
「ああ、でもすみ子も裏方として頑張ってたぜ!」
「うん、ありがとう・・・」
なお、この時、川村もまた裏方を担っており、ヤス太郎は小人の役を演じていた。
(もうクリスマス・イブか・・・)
すみ子はそう思う。クリスマスは皆楽しみにしている期間だ。何か楽しい事ないかなと思った。
さりは街を荒らす男が日本赤軍の一味だと勘付いた。
「お前だな、護符の所有者は!さあ、その護符を寄こせ!」
「渡すわけないでしょ!」
「なら、力づくで奪うまでだ。バーシム、サラーハ、出てこい!」
(バーシム、サラーハ・・・!?)
さりはサラーハはともかく、バーシムの名前は聞いた事がある。清水に帰省していた時、大雨の中、出会ったあの男に会った事がある。まさかそのバーシムが来ているというのか。
「この名古屋の地にいたとはな。天よ、我に仕事を与えよ!」
バーシムが唱える。バーシムとサラーハが急接近してくる。さりは再び護符の能力を行使した。その時、靴が変形した。そして踵部分の砲から炎が噴射し、さりは空中へと待った。
「空へ逃げやがったか」
「追えるぜ、あんな奴」
サラーハは倒壊していない建物をやすやすと登った。さりはサラーハが太った体つきにも拘らず機敏に動けるとは恐ろしく思った。その時、サラーハは唱える。
「空に浮かぶ建物を!」
さりは一瞬、何を言っているのやらと思ったが、急速に周りがコンクリートか煉瓦のような物に包まれた。これでは動けない。
「これで動けん、今だ、バーシム!」
「天よ、我に仕事を与えよ!」
さりを囲んだ空中に浮かぶ建築物は赤軍の男の元へ吸い寄せられていく。
(これで終わるわけにはいかないわ!)
さりは護符の能力を行使する。サラーハが造り出した建築物は粉々に砕け散った。
「何!?」
「護符の能力を舐めるんじゃないわよ!」
さりは護符の能力をもう一度行使する。ガトリングが出てきた。ガトリングを赤軍の男に向かって発砲する。だが撥ね返されてしまった。
「え!?」
「ハハハ!俺にこんな攻撃が通用するか!」
さりは靴のジェットでもう一度飛行した。しかし、いくら清水にいる女の子の杖と同等の強さがある護符とはいえ3対1で勝ち目はあるのか。
(どうか、私に援軍を・・・!!)
さりはそう願った。その時、護符が光り出した。
三河口は正午頃に居候の家に帰宅した後、叔母に断って出かけた。
(あの奏子ちゃんって子、健ちゃんと上手く行ってるみたいね・・・)
奈美子はそう思った。三河口は待ち合わせ場所で奏子と出会った。
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