104 合唱コンクールの異変
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く。そして曲は終わった。嵐のような大きな拍手が聞こえた。クラスの皆は退場する。そしてかよ子は改めて思った。
(あの杉山君と大野君のコンビが帰って来たんだ・・・)
そして上の学年、クラスの合唱が続き、合唱コンクールは閉幕した。3年4組は全体で2位となったのだった。
「かよちゃん、独唱すごくよかったよ!」
まる子、たまえ、そしてとし子がかよ子に労わりの言葉を送った。
「あ、ありがとう。おっちょこちょいしなくて頑張ったよ」
そして、ブー太郎は杉山の所に行く。
「杉山君、大野君の代わりに速攻で独唱をするなんて凄いブー!」
「ああ、実は俺も正直、あいつが心配だったんだよ・・・」
その時、大野は杉山の所に行く。そして出なくなった声を思い切り出そうとする。
「杉山・・・。ありがとう・・・。後、運動会の時・・・」
「大野、気にすんなよ、俺だって行くのが遅くて悪かったよ。それに、お前も練習、頑張ってたじゃねえか」
「あ・・・、ああ・・・」
(杉山君、大野君、やっと仲直り出来たんだね・・・)
かよ子は安堵した。
「大野君、杉山君、仲直り出来て良かったブー・・・!」
「おいおい、ブー太郎。、泣くなよお!」
ブー太郎は感動の涙を思わず流してしまった。そして杉山はかよ子の所へ行く。
「山田、お前の独唱、とても良かったぜ!」
「あ、ありがとう、杉山君・・・!!」
かよ子は好きなん男子から言われてとても嬉しかった。一方の笹山も皆から労わりの言葉を貰っていた。
「笹山さん、お疲れ様〜」
「ありがとう!」
藤木は思い切って立ち上がった。今自分も労わりの言葉を送れば自分にもきっとありがとうと言ってくれて、あの日の事の事はもう許してくれるだろうと予想した。
「あの、笹山さん・・・」
「え?」
「笹山さんの、声、凄く・・・、よ、よ・・・」
藤木は照れていた為、言葉が詰まる。その時、永沢が口を挟む。
「藤木君、君、笹山の独唱に惚れて歌い出しが遅れただろ」
「え、いや、そ、そんな事ないさ!」
「いいや、僕見てたんだ。君が口を開くのが遅かったし、少し遅れてたよ」
「い、いや、それは、歌詞が出てこなかったんだよ!」
「言い訳かい!?」
「ええ、藤木歌い遅れたの?2番の所」
「そうだ、俺、隣で聴いてたけど藤木遅れてたぜ」
「ホント、何やってんのかしら?」
藤木はかよ子や笹山とは対照的に非難で注目の的となってしまった。
「さ、笹山さん・・・」
笹山は藤木に振り向きもしなかった。藤木は皆から非難され、笹山からはそっぽを向かれ、最悪のクリスマス・イブとなってしまった。
三河口が通う高校ではこの日が終業式となっていた。
「三河口君」
奏子が声を掛ける。
「今日、一緒に商店街を歩かない?クリスマス・イブだ
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