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SHOCKER 世界を征服したら
新世界の『日常』
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れ、旧世界の本質に気づいた我々はもはやただの家畜ではなくなった!賢くなったのだ!進歩したのだ!」


―そうか。自分は進歩したのか。
もう、かつての家畜だった自分とは違うのだ。この新世界を構成する立派な一員なのだ。―
人々は奇妙な優越感に浸っていた。
それには何の根拠も無いが、親愛なる大ショッカー党の"お墨付き"を貰ったことで事実なのだと確信していた。


「そして今、この新世界において貴方達、民衆には2つの選択肢がある!『過去の腐った世界に戻そうとする一文字隼人率いる残虐なテロ集団に屈する』か、『ショッカーの改造人間達の指導の元で奴等を打倒してこの美しい世界を守る』かという究極の選択肢だ!」 


「テロには屈しないぞ!!」
「前の世界に戻るのは嫌だー!!」


自然と、聴衆の中から合いの手を入れる者まで現れた。
青年はすかさず合いの手を入れた聴衆を指差す。


「その通り!やはり君らは賢い!ここで奴等のテロリズムを阻止せねば、暴力主義がかつての腐った民主主義という病のように世界に広がり、一文字隼人や滝和也らがその教祖として君臨することになってしまう!!」


青年は満面の笑みで両手を広げると高らかに叫んだ。


「敵に臆するのはやめよう!
傷を舐め合うのはやめよう!
旧世界の価値観を根本から見直そう!
そして力強く、戦う勇気を持った、規律ある『ショッカー的人民』に生まれ変わろう!ショッカーと共に新世界を建設し、幸福と繁栄を享受しよう!その果てに明るい未来があるのだ!」


「うぉぉぉぉーーーー!!!」
「いいぞぉぉぉぉーーー!!!」
「ヒューヒュー!!!」


その場が先程とは比べ物にならない程の拍手と歓声に包まれる。中には互いに抱き合う者まで出ていた。

まさに狂喜乱舞。
聴衆達の間に謎の一体感が生まれていた。それを一瞥した青年は一瞬、ニヤリと笑うと途端に静かな口調になった。
演説は最終段階に入った。


「民衆の諸君……いや、親愛なる気高きショッカー人民諸君。私益より公益を優先せよ。そしてショッカーに選ばれた改造人間となり、共に新世界を歩もう」


すると青年は直立不動の姿勢を取ると両サイドの警備の軍人達と共に勢いよく右手を上げた。


「イーーーーーーッ!!!」


その独特な掛け声につられて民衆も興奮した様子で一斉に右手を上げた。


「「「イーーーーーーッ!!!」」」




数時間後、夜になっても街は明々と輝っている。大通りから少し離れたところにある飲み屋では仕事帰りのサラリーマンや労働者が集まり、大きな声でガヤガヤと話している。
その内容に注目すると殆どがショッカーを賛美するものだった。


「にしてもよ、今日の
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