最終章:無限の可能性
第270話「遍く世界の盾となれ」
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「ちっ……!」
そのまま神力の矢を放つが、神がもう一振りの剣を作って切り払われる。
至近距離で神力と理力が炸裂し、目を晦ませる。
「(今の私は、平行世界の私の力もある。弓矢だけじゃない。体術だって……!)」
なのはやフェイトと違い、椿は平行世界からの恩恵はそこまで大きくない。
しかし、それでも戦闘スタイルの不得手がなくなる程度には強くなっている。
草の神としての権能を使いつつ戦えば、肉弾戦でも十分戦える。
そう判断して、椿は神力を体全体に巡らせる。
「っ、はぁっ!」
「ッ……甘い!」
体勢を立て直した所へ、神が突きの一撃を放ってくる。
半身を逸らして回避すると同時に地面に手をつき、蹴りを放つ。
突きを放った腕に命中させるが、もう片方の手で反撃してきた。
「どっちが……!」
「くっ……!」
体を捻り、その反撃を二撃目の蹴りで相殺する。
同時に、地面に手をついていた事で権能を発動させる。
地面から蔓のような草を生やし、神の足を絡めとる。
「ならば……!」
「奇遇ね……!」
圧縮された理力が槍となって椿へと飛ぶ。
敵の攻撃は世界の“意志”で弱まるが、圧縮した事で防いでいるようだ。
加え、“殲滅の性質”も表に出さずに内側に留める事で戦闘力を発揮している。
だが、椿も負けじと弓矢を構え、神力の矢を弾幕として放った。
「おおっ!!」
「くっ……!」
攻撃を相殺した際の閃光を利用し、神が突っ込んでくる。
一撃目、二撃目は躱す椿だったが、三撃目は躱せずに防御の上から吹き飛ばされる。
片手と両足で踏ん張り、地面を滑りながら勢いを殺す。
同時に地面から神力の籠った草を生やし、攻撃として神へと差し向ける。
「無駄だ!」
「白兵戦に長けた神は、これだから……!」
理力がナイフ程度の刃となり、草を切り裂く。
そのまま椿は肉薄され、近接戦を強いられた。
躱し、防御は出来るものの、防戦一方となり、間合いを離す事も出来ない。
このままでは不利だと椿もわかってはいるが、敵は仕切り直しを許してくれない。
「はぁっ!!」
「ぐっ……!?」
だが、だからこその隙を椿は逃がさない。
防戦一方なのをいいことに攻撃に意識を割いていた所で、カウンターを放つ。
導王流とまではいかなくとも、その動きを散々見てきた椿ならば、的確にカウンターを当てる事ぐらいは可能だ。
「(浅い!)」
「この程度!」
「っ、きゃあっ!?」
しかし、耐えられる。
さらにはカウンター後の隙を利用され、強烈な攻撃を受けてしまう。
辛うじて防御は出来たが、直撃を免れた程度で、そのまま吹き飛
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