第百八十二話 枢軸の神具その五
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「そして私自身も強かとよ」
「そやからやな」
「勝つのは私達たい」
「言うな、それを言うたらな」
「そっちもたいな」
「勝つさかいな」
中里も不敵な笑みで返した。
「それを言っておくで」
「承知したとよ」
「言うが僕等は全員韓信か項羽やからな」
難波は中里に笑って話した。
「そこは承知してもらうで」
「国士無双か、か」
「西楚の覇王や」
「戦やと項羽の方が強いかもな」
幸田は鋭い目になって述べた。
「あれは人の強さじゃなかったな」
「まさに軍神やな」
「そこまでの強さだったな」
「まあ韓信も勝てんかったしな」
垓下の戦いでは退けられている、ただしこれは戦術的撤退だったのではないかとも言われている。
「項羽には」
「項羽が化けものだったってことか」
「そうなるわ」
芥川は幸田に答えた。
「ほんまにな」
「そうだよな」
「それでやな」
「私達はその項羽に匹敵する」
シータはまた言った。
「若しくは韓信か」
「そこまで言うか」
「まあ実際うちの軍事担当はめっちゃ強いで」
マリーナも笑って述べた。
「ほんまにな」
「そうやねんな」
「そやで」
実際にというのだ。
「うちは政専門やけどな」
「軍は軍、政は政でか」
「役割分担してるさかいな」
それも完全にというのだ。
「それでや」
「そうか、それで自分の神具はな」
「職業としての政治、人倫上の形而学、法の哲学や」
「三つ共書やな」
「そやで、政治書ばかりや」
マリーナの神具はというのだ。
「どれも知力と政治力をかなり上げてくれる」
「そうした神具やな」
「そやから枢軸の政をな」
「受け持ってるな」
「事実上うちとサーヘニー君でやってるわ」
枢軸の内政はというのだ。
「そうしてるわ」
「あの広い地域をな」
「そやで」
「そして僕はというと」
チェッチェフは東北それも岩手の方の訛りの日本語で言ってきた。
「アルキメデスの方法、ファインマン物理学、ユークリッド理論とです」
「科学書やな」
「全て知力をかなり上げてくれて」
「政治力もか」
「そちらはいささかで」
「そうなってるんやな」
「そうです」
こう中里に話した。
「僕は」
「完全に役割分担してるな」
「枢軸の科学、そして技術はです」
「自分が受け持ってるな」
「そうです」
「成程な」
「少数精鋭やで」
マリーナは笑って話した。
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