第四百四十七話 妖怪の森からその四
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「あれ何かね」
「成金みたいね」
アデルも言ってきた。
「かえって普段はない様に見えるわ」
「そうよね」
「だからよくないわよ」
「かえってせこい印象を受けるから」
「ちぇっ、あれがいいってのにな」
ねずみ男は今度は嫌そうに述べた。
「それがわからねえんだな」
「実際あんたいつもすぐに逆戻りじゃない」
猫娘も容赦せず言う。
「お金持ってもね」
「貧乏にかよ」
「ちょっと羽振りがよくなって」
それでもというのだ。
「すぐにね」
「悪銭身につかずじゃ」
砂かけ婆はねずみ男にこう忠告した。
「いい加減わかるのじゃ」
「つまり妖怪の森で静かに暮らせってんだな」
「そうじゃ、そうすればいいじゃろ」
「そんな暮らし何になるんだよ」
「そう言ってこっちにもよくおるな」
「気が向いただけだよ、まあしかし当分ここから離れねえからな」
ねずみ男はこのことはと言った。
「やれることをやってスサノオに一泡吹かせてやるぜ」
「それならよいがな」
「そういうことでな、しかしな」
ねずみ男はこうも言った。
「これからどうするかだけれどな」
「まずは眼魔のことを詳しく知って下さい」
カノンが言ってきた。
「それからです」
「僕達の敵の」
鬼太郎が応えた。
「彼等のことをですね」
「彼等のことを知って」
そしてというのだ。
「弱点もわかってね」
「そこを衝いて戦うべきです」
「はい、ですから」
それ故にというのだ。
「まずはファイルを読んで下さい」
「眼魔のことが書かれた」
「それを読んでもらって」
そしてというのだ。
「彼等のことをです」
「よく知ってですね」
「戦っていきましょう」
「敵を知り己を知る、だな」
石動はカノンのその言葉に真剣な顔になった。
「そして戦えばな」
「いいですね」
「その通りだ」
石動はカノンに答えた。
「ならその本をだ」
「ファイルにしています」
「読ませてくれ」
「はい、それでは」
その言葉に応えてだった。
カノンはすぐにファイルを出した、そうして。
鬼太郎達に渡した、彼等はすぐに読みはじめたが。
まなは一通り読んでからこう言った。
「どの眼魔も弱点あるんですね」
「そうだ」
深海がまなに答えた。
「実際にだ」
「眼魔には弱点があるんですね」
「それぞれな」
「じゃあその弱点を衝けば」
「これまで以上に楽に倒せる」
こうまなに話した。
「それも遥かにな」
「そうなんですね」
「君達はもう一人で数体を同時に倒せるらしいが」
深海はこのことも話した。
「弱点を衝くとな」
「今以上にばいね」
一反木綿が応えた。
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