溶原性細胞
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
きくなっていった。
「うるさいうるさいうるさい! どいつもこいつも! 俺のことを子ども扱いして!」
「千翼くん?」
「フラダリ院長も俺のことを外に出してくれないし、姉ちゃんは何も言わないし! 俺だって、戦えるんだ!」
「戦える?」
その言葉にウィザードが首を傾げたが、無視した。
そして。
千翼は、それを取り出した。
「……」
その手に握られた、赤い、眼のようなパーツの機械。腰に巻き付けると、それはまるでベルトとなる。
さらに手に持った、注射器のような小さな器具。それを、ベルトの眼の部分に差し込み、傾ける。
注射器のスイッチを押すと、ゴクッ ゴクッと、液体が流れる音がする。
さらにそれにより、千翼の眼が赤くなっていく。
『NEO』
静かに千翼は、背後のクトリへ振り向く。静かに頷いた彼女を確認した千翼は、叫んだ。
「アマゾンッ!」
紅の炎。それが、千翼の体を焼き尽くす。
やがて千翼の体は、人間のそれとはどんどん違うものへと変貌していく。やがて千翼の紅の炎の下は、肌色から青色へ変わっていく。
そして。千翼は、変わった。
千翼という、反抗期の少年から。
バーサーカーのサーヴァント。
真名 アマゾンネオへ。
変身したのだった。
「ああああああああああああ!」
『アマゾン スラッシュ』
その右手の刃が巨大な剣となった。その獣の跳躍力で、アマゾンネオはハチアマゾンに肉薄。その胴体を、チョップ一つで両断した。
悲鳴すら上げられないまま地面に落ちた、アマゾンだったもの。それを見下ろしながら、アマゾンネオはそのベルトを外す。
黒く変色したアマゾンネオは、その体を崩壊。崩れたシルエットは、千翼へと戻っていった。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ