始まりから夏休みまで
☆もう我慢できない話
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あれから、
連続殺人事件で不穏な空気になっていた町はすっかり元の活気を取り戻していた。
犯人である桐生を無事捕まえ、これから彼はそれ相応の裁きを受けるだろう。
平和な日常が戻ってきた。
これでいつも通りかと思ったが、そういうわけでもない。
へシアン・ロボにやられた右腕。
それは予想以上のダメージだったんだ。
骨折もしているし肉もズタズタにされていた。
病院に来るのが少しでも遅ければ、僕の腕は切り落とされていたとか。
と、それがお栄ちゃんから聞いた話なんだけれども…
「なんで…?」
目覚めると家。
おかしいな…僕は入院するほどの大怪我だったのに。
それにギプスで固定されているのは右腕だけではなく
「…え?」
左腕もだった。
「お?お目覚めかい?」
戸惑いを隠せず両腕を交互に見つめているとお栄ちゃん小さな鍋を持ってやってきた。
「お、お栄ちゃん!これって…!」
「自宅療養がしてぇっておれが頼み込んでナ。それと後から分かったんだが…実は左手も折れてたらしい。」
「そんな…!」
自宅療養…きっとお栄ちゃんが無理を言ってそうしたんだろう。
にしても…まさか左腕も折れていたなんて…。
「まだ…痛むかい?」
「ううん…平気だよ。」
お粥の入った鍋を置き、ベッドにいる僕を優しく撫でる。
「あれから…どうなったの?」
「事件は無事解決。桐生はお縄についた。マイの頑張りのおかげサ。」
「あの時一番頑張ったのは暮馬くんだってば。」
そっか、悪夢は…無事に終わったんだ。
これでまた平和な日常が送れるだろう。
とはいっても、まずはこの両腕を治してからだけど。
「粥を作ってきた。手が使えない代わりにおれがあーんしてやるヨ。」
「うん…ありがと。」
鍋の中で湯気を立てているお粥をれんげですくい取り、僕の口元に持ってきてくれる。
「…。」
「料理とかはからっきしなんだが…どうだい?」
「…うん。おいしいよ。」
薄味だけど僕にはちょうどいい。
咀嚼し、飲み込むとお栄ちゃんはすぐに次のお粥を運んでくる。
なんだか赤ちゃんみたいだなという恥ずかしさを感じつつも、僕はそれを素直に受け入れた。
で、
「…。」
「…お?腹が膨れたらついでにちんちんも膨らんじまったってのかい?」
僕のズボンを押し上げているソレ。
原因はお栄ちゃんにある。
わざと大きめなサイズのTシャツを着ているものだからお粥を僕に食べさせようと屈んだ際にどうしても見えてしまう。
何が?首周りから見えるピンク色の突起が覗かせているんだ。
今の僕は体の自由が効かない。
だからここで突入してしまえば本当にされるがままだ。
と、思ったのだけど
「せっくすしよ
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