第百八十一話 世界を脅かすものその三
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「あたいとしてはね」
「それはな」
「あんたも思うでしょ」
「心からな」
「そうしたいのに」
「それが、やからな」
だからだとだ、芥川はアレンカールに述べた。
「僕としてもな」
「そうよね」
「けれどまだや」
「綾乃ちゃんにもわからないことなのね」
「残念ながらな」
「文献や伝承も調べているが」
リーはあちらの世界の職業である学者の仕事から話した。
「しかしな」
「そちらでもやな」
「全くわからない」
「そやねんな」
「そや」
リーは芥川に難しい顔で述べた。
「これがな」
「奥州の連中もわからんみたいやな」
施は苦い顔で言った。
「どうも」
「連中に聞いてもや」
「まだ、やな」
「どんな神様に聞いてもどんな本を調べてもな」
「あっちでもやな」
「わからんて言うてるわ」
芥川は施にも話した。
「それで連中も困ってる」
「そやねんな」
「それやと中東の連中もやな」
トウェインは彼等のことを話した。
「同じやな」
「ああ、あそこはすぐに神様が教えてくれるな」
「アッラーやな」
「アッラーの寛容さと親切さは凄いからな」
コーラン、アラビア語を忠実に再現するとクルラーンとなるこの書に書かれているアッラーはそうである、聖書の登場人物達は多少の過ちは一切問われず前に向かって進み幸せな結末を手に入れている。
そして何かあればアッラーは手を差し伸べてくれるのだ。
「時が来ればな」
「助けてくれるな」
「そや、けれどな」
「その中近東の連中もやな」
「わかってへん」
調べてもそうだというのだ。
「残念ながらな」
「そやねんな」
「勿論イスラムの天使も教えてくれん」
「あそこの天使も何でも教えてくれるやろ」
「その天使も教えてくれんそうや」
イスラム教の天使達もというのだ、尚彼等も聖書とコーランでは名前と性格が違う。名前はイスラムのそれになっているのだ。
「どうもな」
「まだ誰も知るべきやない」
羅は考える顔で言った。
「あっちの世界の神々はそう考えてるか」
「そやな、どうもな」
「ああ、それでな」
「まだ何もわからんか」
「そやろな」
「そういうことか」
「ああ、正直早くわかってな」
あちらの世界の危機がというのだ。
「すぐに終わらせたいわ」
「誰もがそう思うな」
「ああ、そこはな」
「しかしわからんのやとな」
メルヴィルも言ってきた。
「どうにもならんな」
「ああ、結局のところな」
芥川はメルヴィルに話した。
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