第参話「消防官新人大会」
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あああああああっ!?」
慌ててバランスを取ろうと、目の前にあった何かを掴む。
幸い、グラウンドに顔から突っ込む事態は避けられたようだ。
「はぁ、危なかった……」
むにゅっ?
……ん?むにゅっ?
何やら手の先に、妙に生温かくて柔らかな感触が……ある……よう……な…………?
顔を上げると、そこにはきょとん、とした古達ちゃんの顔があった。
手の先を見ると、俺の両手は綺麗に古達ちゃんのズボンの中へと入っている。
……………………あ、これひょっとしなくても古達ちゃんのお尻だわ。
「にゃあああああああああっ!?」
「ごごごごごごごめん古達ちゃんッ!今離すk「何してくれてんだ興梠のド変態!!」待って今動かれるとぉわああああああっ!?」
「ひゃうっ!?」
手を抜く前に動かれたもんだから、古達ちゃんのズボンがそのままずり落ちる。
ついでにバランスを崩した事で、ズボンの下は思いっきり俺の顔の前に晒されてるんだけど地面に打った顎が痛ぇ!!
「チクショウ……いつもの“ラッキースケベられ”が発動するとは……」
「ふ、不幸だ……」
ズボンを履き直した古達ちゃんと2人、ガックリと肩を落として落ち込む。
他所の隊員の前でこんな醜態晒すなんて……。しかも地面に身体打った痛みで涙出てきたわ……。
「その口癖……!お前、狛司じゃないか!」
「え?」
古達ちゃんに絡まれていた隊員の声に振り返ると、その顔には見覚えがあった。
「久し振りだな!狛司!」
「森羅!お前だったのか!」
森羅が差し伸べてくれた手を掴み、立ち上がる。
釣り上がった赤目、短い黒髪、サメみたいなギザ歯。
間違いない、森羅だ!
「お前の不幸体質、変わってないな……」
「お前の方こそ、相変わらずみたいだな。それで、どこの部隊だ?」
「第8だ。新設だって聞いてたけど、結構いい所だよ」
「第8か……確かに、お前にはピッタリかもな。アーサーもそっちなのか?」
「相変わらずバカやってる。狛司は、やっぱり第1か。おめでとう、お前なら行けると信じてたぜ」
「ありがとな」
「興梠、お前そいつと知り合いか?」
再会を喜び笑い合う俺達を、古達ちゃんが不思議そうな顔で見つめる。
「ああ。こいつは森羅 日下部、俺の幼馴染だ」
「へぇ……」
「なあ狛司、こいつも第1の隊員なのか?」
「古達ちゃんか?俺と同じ第1の新人隊員だけど、何か疑問でも?」
森羅は古達ちゃんの方を見ながら、ボソッと呟いた。
「いや……防火コートはちゃんと閉めろよ……」
「しっ、仕方ねぇだろ!私の能力はこうした方が動きやすいんだから!」
「それは俺も思ってた。古達ちゃん、能力使ってない時くら
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