第参話「消防官新人大会」
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
長……」
「でも、俺の分まで燃えてきてくれよっ!環、狛司、ファイトだぜっ☆」
「「はいっ!!」」
烈火中隊長が差し出した手に、俺と古達ちゃんも手を重ねる。
「ファイトぉぉぉぉぉッ!」
「「「いっぱーーーーーつッ!!」」」
円陣を組み、3人で重ねた手を高く掲げる。
これなら明日の大会は、全力で挑めそうだ。
「よぉし!今日は俺の奢りだぜっ☆ゲンを担いで、カツ丼食いに行くぞーっ!」
「いいんですか!?」
「明日の埋め合わせだっ!好きなだけ食っていいぞっ☆」
「ありがとうございますッ!」
「興梠、あんまり高いもん頼むんじゃねぇぞ〜?」
「こういう時くらいはいいだろ〜」
「何杯でも好きなだけ食え!俺もジャンジャン食うからなっ☆」
こうして、その日の夕食はカツ丼大盛りをおかわりした。
それにしても、新人大会か……。
久し振りに、アイツらにも会えるかな?
どの部署に入ったんだろうか。楽しみだ。
?
新人大会、当日。
各部隊の番号が振られたテントが張られ、隊員達が右往左往している。
第2、第3、第4、第5、そして第8……医療部隊である第6と、浅草の自警団から組み込まれた第7以外の部隊が勢揃いだ。
各隊の大隊長、中隊長も、新人達を励ますために集まっている。
この大会は、他の隊との顔合わせの意味もあるから、ここで交流を深めておくのも悪くないだろう。
それから来賓席には、聖陽教会の司祭様に灰島重工の社長さん、皇国軍の大佐殿と、特殊消防隊に関わる各方面のお偉方が並んでいる。
礼服やスーツの中、1人だけ白衣のもじゃもじゃ頭がいるんだけど、灰島の研究員だろうか?
どんだけ白衣好きなんだろう。ひょっとしたら年中白衣なのかもしれない。
あと、消防庁のマスコット『119』も来ているようだ。
何度見ても思うんだけど……まもるくん、可愛いのか?
犬と猫のマスコットに、1人だけ混ざってる犬顔のおじさん……どう見ても浮いてるような──
「てめぇ!うちの大隊長に気安く話しかけてんじゃねーよ!……はにゃっ!?」
「わ!!違う!!ごめんなさい!!」
「何笑ってんだよ!変態!!」
って、この聞き覚えしかない声とやり取りはッ!?
慌てて声のした方向を見ると、古達ちゃんが男性隊員に胸を触られて……もとい、男性隊員の手が古達ちゃんの胸に触れてしまっていた。
「ああああああ待って待ってストーップ!!」
慌てて駆け出す俺。ラッキースケベられが理由で、他の隊とトラブルが起きてはたまらない。
全力疾走で駆けつけようとした俺は……
「ごめん、そこのお茶拾って!!」
通りすがりの隊員が落としたお茶缶を踏んずけ、派手に転んだ。
「どわああ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ