最終章:無限の可能性
第269話「ただ突き進む」
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っと勝てると信じ、また彼女らも自身の戦いに身を投じていった。
「……あれで、雑兵とも言える軍勢は終わりみたいだな」
「イリスの手先がもう終わりって事?」
「いや……」
突き進みながら呟いた言葉に、葵が反応する。
しかし、優輝はそれを否定する。
「まだ僅かばかりだが、残っているだろう。……少数精鋭で突入する事は読まれている。となれば、それぞれに適した戦力を残しているはずだ」
「私の場合、“狂気の性質”の神だよね」
奏に対する“防ぐ性質”、司に対する“早い性質”。
そして、緋雪にも“狂気の性質”という弱点がある。
以前に敗北した事もあり、相手にも確実に弱点だと思われているだろう。
「なのは達魔導師や、アリシア達陰陽師にも弱点はある。……そもそも、理力以外の力であれば弱点になり得るが……」
「……それって……」
「どんな魔法、霊術も、強力であれば力を集束させる必要がある。それに干渉されてしまえば、確実に高威力を封じられてしまうからな」
「……“集束の性質”」
「そうだ」
それは、既になのはとフェイト、そして奏で倒した神だ。
同じ“性質”の神もいるのだろうが、明確な弱点とは言い難い。
「尤も、今のは例えだ。実際その神はなのは達が倒したみたいだからな」
「弱点……あたしの場合だと、銀や聖属性の……」
「そういう事だ。種族や扱う属性の特徴による弱点を敵は突いてくる。遠距離近距離の得手不得手は何とかなるだろうが、それ以外は苦戦するだろうな」
「以前神界で私があっさりとイリスに洗脳された事も、その一端ですね……」
アリサだと水や氷、すずかであれば炎や闇、フェイトであれば純水や絶縁体と言った電気を通さない“性質”だ。
そういった“性質”相手では、直接的な戦闘では勝てないだろう。
「それでも、勝てない訳じゃない」
弱点を突かれるのは確かに危険だ。
だが、その上で勝つことも可能だと、緋雪は言った。
「はぁっ!!」
そして、その直後に、前に出てシャルを振るった。
そこに理力の爪が激突し、お互いの攻撃が相殺し合う。
「だから、私は勝ってくるよ!」
攻撃してきたのは“狂気の性質”の神。
以前緋雪が敗北した相手だ。
その神はまさに狂気的な笑みを浮かべており、啖呵を切った緋雪を嗤っていた。
「転移!!」
今回、神には眷属の“天使”もついており、緋雪はそれごと転移する。
そして、優輝はそれを見送った直後、再び進軍を始めた。
「……次は、私達が止めます」
「わかった」
そんな優輝と並走しつつ、サーラが言う。
次は、サーラと
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