暁 〜小説投稿サイト〜
『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
槌矛-ふたつめ-
[4/9]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
「…。」
「大和くん…まだ何かやり足りないって言ってたわよね?」
「…村人達には悪いけど…俺達からしたらベストタイミングだ…!」
モンスターの襲来。
力無き彼らが隠れて怯え、逃げることしかできないのなら…
「俺達が倒せばいい…!」
竹刀袋から刀を取り出し、武蔵ちゃんと目を合わせると互いに無言で頷き、走り出した。
?
「あれは…!」
男達が集まっている所まで行くとそれは見えた。
遠くの方、岩の塊が蠢いているかと思えばそれはまさかのゴーレム。
さらに彼らの後ろにはまるでリーダー格とでもいいたげなスプリガン。
ゴーレムは少なく見積っても20はいる。
「あなた達は…!」
「助太刀しに…いいえ!俺達に任せてください!!」
不安な表情を浮かべながら武器代わりの工具を構える男達。
戦闘経験は恐らく皆無。
だから…ここは俺達がやるしかない。
「何から何まで…本当にすまない…!」
「いいのいいの!但し見返りは求めるけどね!」
…がめつい人だなぁ…。
「と、いうわけで!あなた達はそこで私と大和くんの活躍を目に焼き付けておくこと!安心なさい!すぐに終わらせますから!」
そういい、武蔵ちゃんは1番に駆けていく。
俺も負ける訳にはいかない。
いや、役に立たなきゃいけない。
修行の成果とかを見せる時だし、彼らのためにやらねば。
「…っ!」
脚に力を込めると、バチッと赤い電気が迸る。
それから一気に踏み込み、ゴーレム達との距離を一瞬で詰めてみせた。
(この力…コツは大体分かってきたぞ…!)
最初は振り回されっぱなしだったけど、この謎の赤い雷の力についてだが少しづつ分かってきた。
力を込めればそれは何倍にもなって発揮されること、刀はその雷に呼応し、切れ味が増したりすること。
全部わかった訳では無いが…少しづつ、少しづつだ。
「とったッ!」
まずは1番前のゴーレムを袈裟斬りにする。
だが、
「…?」
「なっ…!?」
何故いける思ったのだろう。
冷静に考えれば分かったはずなのに。
相手はゴーレム。鉱物の塊。
そんな硬いものに、刃物は通りはしない。
ガチンと音を立てて火花が散る。
首に当たった刃は痛くも痒くもないのだろう。ゴーレムは首を傾げた。
そして次の瞬間
「ぐっ…あぁっ!!」
ゴーレムの文字通りの鉄拳。
ギリギリで刀で防いだが、衝撃は殺しきれず俺は後ろに大きく吹き飛んだ。
「大和くん!!」
着地の姿勢を整えられず、背中から地面に叩きつけられ転がっていく。
あちこち身体が痛むが、動けないほどじゃない。
なんとか立ち上がり、刀を構え直した。
「大丈夫…ちょっと、油断しただけだから…!
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ