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八条学園騒動記
第五百九十二話 一日の売り上げその五

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「ピンチを脱出出来なくて」
「もう一人が助けに来るとか」
「お約束の展開の一つだから」
「無敵だと」
 そうした主人公はというのだ。
「もういいかなってなるんだ」
「私としてはね」
 ビアンカはロミオに話した。
「例えば戦闘力があっても」
「それでもだね」
「項羽みたいに強くても」
「他はどうかっていタイプじゃないと」
「これがもう何でもってなると」
 万能過ぎる無敵主人公はというのだ。
「このキャラ以外のキャラは添えものでね」
「魅力がないね」
「そして主人公もね」
「かえってだね」
「魅力ないから、というか本当に白けるから」
 このキャラだけでいいと思って、というのだ。
「どんなとんでもない事態でも普通に解決するから」
「何なくだね」
「それだとね」
「面白くないね」
「読んでいて今度こそは駄目か、どうなるって思うから楽しいのに」
 ビアンカは諸説から話した。
「それがどうせまた何なく解決するってね」
「思うからだね」
「面白くないのよ」
「そうだな、主人公が強いと面白いが」 
 アルフレドも言ってきた。
「万能過ぎるとな」
「兄さんも思うでしょ」
「白ける」
「何でも出来てね」
「現実感もないしな」
「そりゃファンタジーとかSFは最初から現実性ないけれど」
 それでもというのだ。
「もうキャラとしてね」
「それがないな」
「というか作者さんがね」
「自分を投影しているか」
「それで書いているなって思って」 
 作者が主人公に自分を投影してそうして書いていてそうして自分の願望をこれでもかと盛り込んでというのだ。
「嫌になるのよ」
「主人公は作者さんだね」
「その実はね」
「自分を徹底的に美化して」
 ロミオはさらに言った。
「それでだね」
「もう願望もね」
「これでもかって盛り込んでいて」
「そうしたことも透けて見えて」
「読んでいて嫌になるんだ」
「本当にもうこのキャラだけでいいんじゃってなるから」
 白けてというのだ。
「どうでもよくなるのよ」
「じゃあ読んでいて最後は」
「途中で止めたの」 
 結末まで読まずにというのだ。
「いい加減白けて嫌になってね」
「そうなんだ」
「とにかく無敵、万能過ぎると」
 どうしてもというのだ。
「面白くなくなるわ」
「弱点とかもないとね」
「欠点もね」
「ないと駄目ってことだね」
「そう思ったわ」
 その作品を読んでというのだ。
「さもないと何の魅力もないのよ」
「コーランの登場人物も欠点が多い」 
 このことはアルフレドが指摘した。
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