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おっちょこちょいのかよちゃん
96 三たびの特訓
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は運動会の練習を必死にやった・・・。そうなると三度目の猛特訓かもしれない・・・)
 もうすぐ12月に入る。だが、戦いはまだまだ続く。かよ子は最悪の事が思いついた。
(もし、合唱コンクールの時に攻めてきたら・・・!!)
 かよ子はそんな懸念をしていた。三河口の高校の文化祭の時も赤軍が攻めてきた。そうなると今度は行事の途中に容赦なく攻めてくる可能性もゼロではない。
(いや、今はそんな事、考えてる場合じゃないや・・・!!)
 かよ子は歌の練習を再開した後、寝るのだった。

 三河口は名古屋に住む従姉・さりと電話していた。
『あり姉が東京へ行ってたの?』
「はい、それで杯の所有者である女の子とも会って彼女を赤軍と同盟を組んだ東アジア反日武装戦線から守ったとの事です」
『「杯」ってもしかして私の護符やかよちゃんの杖と同じ異世界で一番強いってされてる道具よね?』
「ごもっとも。赤軍は清水(こっち)にある杖や東京への杯を徹底的に狙ってくるでしょう。名古屋(そっち)は異世界の敵とか赤軍とかは攻めて来たという情報はありますか?」
『ううん、こっちには今の所ないわよ』
「しかし、奴等は今度は護符の場所を探していつかは攻めてくるかもしれません。お気をつけて」
『うん、もう、健ちゃんったら、いつの間にかそんな畏まっちゃって〜』
「う・・・」
 三河口は何も言えなくなった。
『ところで、奏子ちゃんとは上手く行ってるの?』
 三河口はさらに何でそんな事聞くのかと思いながらも質問に答えようとする。
「はい、彼女も文化祭の時に異世界の道具を貰っていますので何かあったら一緒に戦ってくれますよ」
『そっか、健ちゃんも何かあったら守ってあげるのよ』
「はい、百も承知ですよ」
『だよね〜、んじゃ、おやすみ〜』
「おやすみなさい」
 お互い電話を切った。

 翌日、かよ子は起きた時、布団から出ると冷気を感じた。温暖な清水でも寒くなってきているのである。
(ああ、寒いな・・・)
 そう思いながら、顔を洗い、着替える。そしていつもの朝食である。この日は食パンだった。
「今日は蜂蜜つけて食べなさい。蜂蜜は喉にいいのよ」
「うん、ありがとう!いただきます」
 かよ子は朝食を食べ終え、そして歯磨きをして学校に行く準備ができた。コートを着ると母が呼び止めた。
「今日は寒いからマフラー巻いていきなさい」
「うん、ありがとう。行ってきまーす」
 かよ子は家を出た。間もなく12月という時期の為、寒くなっている。その上、この日は風が強く、余計に寒く感じた。
(風が強くて上手く歩けないよ・・・)
 そんな時、笹山と出会った。
「あ、山田さん、おはよう」
「笹山さん、おは・・・」
 また吹き出した強風が二人を襲った。二人共捲れそうなスカートと飛ば
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