第四百四十六話 妖怪達との出会いその六
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「わし等のことも知ってるかもな」
「そうじゃのう」
「砂かけ婆に子泣き爺ね」
アカリは彼等の名前も言った。
「そうね」
「おお、知っとるか」
「それは嬉しいことじゃ」
「鬼太郎さん達は知らなかったけれど」
それでもというのだ。
「一反木綿さん達のことはわかるわ」
「けれどあたしのことは知らないわね」
猫の目に整ったスタイルと紫のタイツ、赤のスカートに白いブラウスそして紫の髪の毛で白い肌の少女が来た。
「そうよね」
「貴女はちょっと」
「猫娘よ」
妖怪の方から名乗った。
「宜しくね」
「ええ、こちらこそ」
「いや、もう来るなんてね」
「鬼太郎達が出て五分も経ってないからな」
三毛のスコティッシュフォールドの様な妖怪も出て来た。
「早いよな」
「そうよね」
「そこの妖怪さんはすねこすりね」
アカリはその猫の様な妖怪の名前も言った。
「そうね」
「正解だよ、あんた詳しいな」
「だから妖怪のことも調べたことがあるの」
「それで俺のことも知ってるんだな」
「そうなの」
「じゃあ僕もかな」
今度は顔のない口だけの白い妖怪も出て来た、着物を着ている。
「知ってるかな」
「のっぺらぼうね」
「そうだよ」
のっぺらぼうはその通りだと答えた。
「宜しくね」
「こちらこそね」
「それでこっちの妖怪さんは垢舐めで」
緑の肌で赤い舌を長く出したおかっぱ頭の妖怪の名前も言った。
「お風呂の垢を舐めるのよね」
「そうだよ」
その垢舐めも答えた。
「やっぱり知ってるんだ」
「一応ね」
「そしてろくろ首ね」
首が何メートルも伸びた江戸時代の服装と髪型の女の名前も言った。
「こちらの人は」
「そうそう、私は知っていてもね」
「当然っていうのね」
「有名人だからね」
妖怪の中でもというのだ。
「本当に」
「そうよね」
「そしてから傘ね」
昔の日本の傘に一つ目と顔、手があり脚は下駄の一本足だ。
「こちらの妖怪さんは」
「そうだよ」
から傘も答える。
「いや、本当によく知ってるな」
「それで豆腐小僧ね」
豆腐を持った子供の姿をして着物を着た妖怪の名前も言った。
「お豆腐持ってるし」
「うん、そうだよ」
豆腐小僧も答える。
「おいらのことも知っていて嬉しいよ」
「網切りで」
両手が鋏になっていて口は嘴で蛹の様な身体の妖怪だった。
「網を切るのよね」
「如何にも」
長い髪の毛もあるその顔で言う。
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