第112話
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いう事なんだ?」
ルシエルが呟いた言葉が気になったリィンは真剣な表情でルシエルに訊ねた。
「Z組やオリビエお兄さん達の事をよく知っているリィンお兄さんやアルフィン卿達ならわかるでしょうけど、Z組やオリビエお兄さん達は今までの出来事―――”特別実習”や”内戦”で皇族の威光を利用して強引に相手に自分達の言う事を利かせることもそうだけど、相手を陥れるといった手段は決して実行しなかったわ。そこを紅き翼は利用してレン達の想定を上回ったのよ。」
「はい………彼らの今までの行動や思想を知っていたわたくし達が”紅き翼は皇族の威光を利用した強硬手段もそうですが、相手を陥れる手段を決して実行しないという先入観”を抱いていた事で、わたくし達が彼らがどのように動く事を考える際に”紅き翼がその手段を実行するという考えはありえないという前提で考えています”から、彼らはその前提を覆す事でわたくし達の想定を上回ったのです。」
「――――――そこに加えてそれらの出来事によって後にノルティア領邦軍もそうですが、ログナー侯やノルティア州の貴族達に大きな”しこり”を残す事に発展する可能性が高いでしょうから、戦後のエレボニアの為にも殿下達はそのような強硬手段は取らないと私達が殿下達を侮っていた事も要因の一つですわ。」
「なるほど………」
自身の疑問に対してルシエルの代わりに通信相手であるレンが答えるとレンに続くようにルシエルとミュゼもそれぞれレンの説明を補足するように答え、3人の答えを聞いたリィンは納得した表情を浮かべた。
「……どうでもいいが、お前達はこれからどうするんだ?今の話は俺達の”仕事”には関係ない為、どの道俺達は今から向かう敵将の屋敷に潜入するが。」
「フフ、まさか外の連中のようにそっちもここで足を止めるの?」
その時ジェダルはリィンに訊ね、フルーレティはジェダルに続くように嘲るような笑みを浮かべてリィンに問いかけた。
「しかもレン皇女殿下の話によると、”紅き翼”もルーレへの潜入ルートはあたし達と同じルートを使っているようだから、多分”紅き翼”もそれ程時間を置かずにここに到着するよね……?」
「どうする、リィン?」
「それは………」
ある事を察したアメリアは不安そうな表情を浮かべて自分達の背後にある非常連絡通路の出入口を見つめ、フランツに訊ねられたリィンが迷いの表情を浮かべて考えていたその時
「――――――問題ありません。リィン少将達は作戦通りこのまま敵将の屋敷を襲撃し、敵将を討ってください。”紅き翼”が敵将―――ログナー侯爵の領邦軍への連合の侵略に対する抵抗は”不当”である事やログナー侯爵が内戦に加担した”処罰”としてその地位を剥奪するという”主張”をしているのですから、皇家の意向を無視した挙
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