第112話
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闘を知って屋内に避難している事で、市民達の姿を見かけないからじゃないでしょうか?」
「恐らくそうだろうな。こちらとしても、市街戦によって市民達を巻き込まなくてすむから助かるが……ん?―――こちらシュバルツァーです。」
エリゼの推測に頷いたリィンだったが自身のエニグマから聞こえてきた通信の音に気づくと通信を開始した。
「ようやく繋がったわね。ちょうど今ルーレに到着した所かしら?」
「その声はレン皇女殿下ですか……ええ、そうですが……何かあったのでしょうか?」
「それがね――――――」
そしてリィンはレンから現在起こっている出来事―――オリヴァルト皇子とセドリックによって戦闘が中断させられ、セドリックがシュライデン伯爵が駆るシュピーゲルと一騎打ちをしている事を説明した。
「なっ!?という事は皇太子殿下――――――セドリックがシュライデン伯爵と一騎打ちを……!?」
「ほう。内戦では前カイエン公によって利用されていた傀儡の皇太子という印象だったが、中々の気概の持ち主だな。」
「というか、幾ら皇族の”勅命”だろうと今の状況で戦闘を中断することもそうですが、シュライデン伯爵とセドリック皇太子の一騎打ちを見守るノルティア領邦軍の考えが理解できません……」
「フフ、弟の急成長ぶりに貴女も姉として誇らしいでしょうね。」
「え、ええ………そ、それよりもセドリックやお兄様達がまさか、そんな強引な方法を取るなんて信じられませんわ………」
「はい……しかも、ログナー侯の立場まで陥れてますし………よく、アリサさん達―――”Z組”はその手段を取る事を受け入れましたわよね……?」
「そうですわね……皇族の威光を利用した強引な方法に加えて相手を陥れるようなやり方……今までの彼らのやり方ではありませんわ。」
リィンとレンの通信を聞いていたクルトは驚きの声を上げ、アイネスは感心し、アルティナは呆れた表情で呟き、静かな笑みを浮かべたエンネアに話を振られたアルフィンはセレーネと共に戸惑いの表情で答え、アルフィンとセレーネの話に頷いたデュバリィは困惑の表情を浮かべていた。
「フフ、なるほど。――――――”そういう事ですか。”どうやら皇太子殿下やオリヴァルト殿下もそうですが、アンゼリカお姉様達は後に発生する大きな”リスク”を覚悟の上で、そのような強硬手段を実行したようですわね。」
「わたくしとした事が……まさか、わたくし達の”紅き翼に対する先入観”を逆手に取られるなんて……!」
一方自身に備わっている”盤面を読める力”で僅かな時間で全ての事情を察したミュゼは意味ありげな笑みを浮かべ、ルシエルは厳しい表情を浮かべた。
「俺達の”紅き翼”に対する先入観を逆手に取られる”……一体どう
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