第112話
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なのかしら?」
一方ルシエル達がリィン達に協力していることを不思議に思ったアガットとシェラザードはそれぞれ疑問を口にした。
「言葉通りの意味です。貴方達も存じているように、我が主は呪われた地であるこの国をこの戦争によって”呪い”もそうですが”呪い”を利用する愚か者達を抹殺し、戦争で得る名声によってこの国を”救う”事を目的としています。そしてルシエル達は”正義の象徴たる天使”として、”巨イナル黄昏”によって呪いに満ちたこの国を放置することはできず、”呪いに満ちたこの国を呪いや呪いを利用する邪悪なる者達を滅することでこの国の多くの人々を救う”という”正義”に共感し、我が主達に協力してくれているのです。」
「ハッ、”正義”の為だけにリィン達に手を貸すとか意味わかんない連中だぜ。それにその言い方だと、エレボニアの衰退や滅亡には興味がないように聞こえるぞ?」
ユリーシャの説明を聞いたクロウは鼻を鳴らした後厳しい表情でルシエル達を見つめた。
「ええ。わたくし達は”エレボニアという国がどうなろうとも興味はありません。”わたくし達は”巨イナル黄昏”の”呪い”によって呪われた地であるこの国に住まう多くの人々を”呪いから解放する事で救う事”を”正義”としているのですから、人間の政や国家の存亡には興味がありません。」
「”国”じゃなくて、”人”を”救う”為か……その考えはある意味、”民間人の保護”を最優先にしているあたし達遊撃士に近いわね。」
「その……エレボニアの領土を占領した連合がエレボニアの人達に酷い事をする可能性とかは考えなかったのかな?」
ルシエルの答えを聞いたシェラザードは複雑そうな表情を浮かべ、アネラスは複雑そうな表情でルシエルに訊ねた。
「既に占領したトリスタもそうですが”焦土作戦”による被害を受けたクロイツェン州の人々への対応から見ても、連合は占領した領土の民達を苦しめないどころか、自国の民達のように様々な支援を行っている事からそのような可能性がない事は明白ですし……何よりもわたくし達はリィン少将を信じています。――――――どれ程険しく、苦しい道のりであろうともエレボニアによって故郷や両親が傷つけられながらも、エレボニアという国を救う為に歩み続けているわたくし達の恩人を。」
「それは………」
「ふむ………」
迷う事なく答えたルシエルの答えを聞いたガイウスが複雑そうな表情で答えを濁している中、レジーニアは興味ありげな表情でルシエルを見つめていた。
「………君達の気持ちもわからなくもないが、私達にも譲れないものがある。悪いが、”力づく”でもリィン達の後を追わせてもらうよ……!」
「アンちゃん……うん、そうだね……!みんな、わたし達の目的はアンちゃん
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