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リリなのinボクらの太陽サーガ
夜闇クライシス
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不可能ですよ!」

「劣勢になれば味方を呼ぶ……極めて合理的だね。私も戦略的思考性はむしろそっち側だから、卑怯だ〜なんて言ったりはしないよ」

「おや、まさかアナタからご理解をいただけるとは思いませんでしたよ」

「そりゃあ私も普段からそうしてるし。私は騎士連中や管理局員みたく、戦いに無駄なプライドや拘りを持ち込むつもりはない。第一、私の腕じゃそこまで……余裕ないって!」

そう言ってシャロンは近寄ってくるスケルトンフェンサーの剣を弾くなり、貫き胴で後方に通り抜ける。しかしその先は大群の真っただ中だから、それでは敵の中心に単身飛び込むことになる。彼女一人でその行動はいくら何でもマズいと思ったが……、

「うわぁぁあああ!? あ、アインスさん助けてくださぁ〜い!?」

近くで隠れていたはずのマリエルが泣き顔で私の傍に駆け寄ってきた。彼女の後ろから迫るスケルトンアーチャーの矢を彼女をかばうようにプロテクションで防ぐと、すぐさま骸骨の顔に黒薔薇の剣を突き刺し、討ち取る。

ともあれマリエルがここに逃げてくるってことは、隠れ場所は完全に無くなったと見て良いだろう。そんな訳で彼女を背にかばいながら迎撃態勢に移った私は……、

「ん?」

こちらへ来る敵の数が妙に少ない……というか全然来ないことに疑問を抱いた。ポリドリもスケルトン達が狙い通りに動かないことに気づき、彼らの動向に注目した。相反する私達が同時に見たものは……

「ほらやっぱり来ちゃったよ、もう! 今回は自分からやったけど、サン・ミゲルの時からいっつもこんな役回りだ!」

シャロンがスケルトン達とマラソンしている光景だった。正確にはこの空間にいるスケルトン全員が彼女をゾロゾロと追いかけていて、シャロンは必死に走ってその攻撃から逃れているという……。

あ〜、うん、確かにこの空間は結構広いから、体力さえ続けばあの大群を引き寄せ続けられるだろう。いやホント、彼女がいるとあらゆる面で戦闘が有利になるなぁ。大量の増援で圧倒的劣勢になるかと思いきや、走るだけでその一歩手前に押し戻すとは。彼女が何かのゲームキャラだとしたら、彼女を使わずにゲームクリアがやり込み動画に上げられるぐらいの便利っぷりだ。なお、当人の心的かつ体力的負担は度外視する。

「こら、スケルトン達! ワタクシの指示を聴きなさい!!」

「「「「カラカラカラ!!!!」」」」

「追いかけるのが楽しくなってきたって、いや楽しんでる場合ですか!」

意外とフリーダム思考な……いや、頭の中が文字通り空っぽだから能天気なのか? ともかくスケルトン達の我が儘に怒るポリドリだが、しかしあれだけの数が一部でもこちらに来ようものなら、流石の私もマリエルを守り切れない。だからシャロンが敵を全員引き付けているのは
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