第六十一話 食べてもらってその十七
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「阿波野君自身が言うなら」
「そうした癖性分です」
「そこは気をつけてなおしてね」
「なおす気ないんですよね」
「そんな癖性分はなおしなさい」
少し厳しい声で注意しました。
「さもないとよくないから」
「僕自身にとって」
「ほこり積み重ねて黒いんねんにもなって」
そうしてというのです。
「阿波野君に禍になるわよ」
「そうなるの」
「そう、だからね」
だからとです、阿波野君に言いました。もうご飯は皆食べ終えようとしています。
「気をつけてね」
「この癖性分をなおすべきですね」
「そう、普通に阿波野君嫌いな人は徹底的に嫌うし」
このことはわかりました。
「そのことだけでもね」
「何とかすべきですか」
「卑劣で残忍で陰湿で執念深いなら」
私から見てそうは思えないですが。
「そんな癖性分は絶対にね」
「なおさないとですね」
「本当に阿波野君にとって悪いから」
間違いなくそうなると思って阿波野君に忠告しました。
「なおしてね」
「なおす気がなくてもですね」
「そのつもりになるの」
なおす気がなくてもと注意しました。
「いいわね」
「それがおみちですね」
「そうよ、というか阿波野君って本当にそうした子なの」
「そうですよ、実は」
「そうは見えないけれど」
このことはとてもです。
「実は、なのね」
「そうなんです」
「まあ先輩への態度は悪かったけれど」
このことは忘れられないです。
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