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夢幻水滸伝
第百八十話 プールサイドの対面その九
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「潮と合わさって」
「確かに海の家とかでのカレー美味しいな」
「そやね」
「どんなまずそうなお店でもな」
「カレーは美味しいで」
「そやな」
 中里は綾乃のその言葉に頷いた、その彼に。
 チェッチェフが言ってきた、背は一八〇ありすらりとした身体で肌は白い。赤髪をやや短くして立てていて頬が痩せた面長の顔に眼鏡がよく似合っている。赤いトランクスタイプの水着には白薔薇の模様がある。
「カレーは日本に来るまでは」
「食べたことないんやな」
「そうであったけんども」
 それでもというのだ。
「これが食べると」
「美味しいな」
「中々以上に」
「そやな、しかし」
 ここでだ、こうも言った中里だった。
「自分等も方言の訛りあるな」
「そうだか」
「ああ、マリーナは関西弁やが」
 それでもというのだ。
「ロシア組は東北、インド組は九州の訛りやな」
「そういえばエカチェリーナちゃんも言葉のアクセント東北やな」 
 メルヴィルもこう言った。
「お嬢様口調でも」
「仙台の方に教わりまして」
 エカチェリーナはメルヴィルに答えた。
「それで」
「東北訛りか」
「そうかと思いますわ」
「そやねんな」
「わい等は殆どが関西弁やが」
 トウェインは太平洋そして地下世界の面々の言葉を述べた。
「ロシアは東北やな」
「それでインドは九州ですわね」
「そやな」
「まあうちの学園日本全国からも生徒来るしな」
 施はそこにそれぞれの方言の理由を述べた。
「方言も色々やな」
「そうですわね」
 エカチェリーナは施にも答えた。
「世界中そして日本中からも集まりますし」
「それでそれぞれ方言を喋るんやな」
「わたくし達は東北の方に教わった方が多いのですわね」
「九州っていうとな」
 羅はインド組のその方言のことに言及した。
「関西弁並に独特やからな」
「はい、確かに」
 エカチェリーナは羅にも答えた。
「特に昔の鹿児島弁は」
「わかりませんわ」
「あまりにも独特でな」
「日本語かどうか」
「その域やな」
「ですから」
「あれはわからんでごわすよ」
 鹿児島出身の北原もかつての鹿児島当時で言う薩摩藩の言葉にはこう述べた、言いつつ今は肉うどんを食べている。
「地元でも若い人には」
「そうですの」
「あれは他の地域の人に何を言ってるかわからん様にする為の言葉でごわす」
「秘密主義ですの」
「薩摩藩は色々あったでごわすから」
「幕府に警戒されていましたわね」
「仮想敵であったでごわす」
 長州藩、仙台藩と並んでそうだった、実際に幕末薩摩藩は長州藩と共に幕府に反旗を翻し倒幕に動いた。
「あの熊本城もでごわす」
「加藤清正さんの」
「あのお城も薩摩への備えでごわした」
「では何かあ
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