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戦国異伝供書
第百十五話 孤立無援その六

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「ならな」
「わかり申した、では殿」
 茂庭が言ってきた。
「鉄砲隊もですな」
「うむ、鉄砲も多く持って行く」
「そうしますな」
「そしてじゃ」
 さらにというのだ。
「鉄砲騎馬隊もじゃ」
「やはりですな」
「あの者達も連れて行ってな」
 そのうえでというのだ。
「戦うぞ」
「わかり申した」
「鉄砲を多く使ってな」
「戦うのが当家の戦ですな」
「鉄砲騎馬隊もその一つじゃ」
「だからこそ」
「あの者達はこの度も使う」
 必ずとだ、政宗は述べた。
「よいな」
「わかり申した」
「それでじゃが」
 政宗はさらに話した。
「爺にもじゃ」
「出陣ですか」
「してもらうぞ」
 茂庭に笑って話した。
「よいな」
「それでは」
「無論小十郎と時宗丸もじゃ」
 片倉と成実もというのだ。
「出陣してもらう」
「わかり申した」
「その様に」
「小次郎もな」
 今度は弟を見て述べた。
「出陣じゃ、当家の優れた者はな」
「全てですか」
「出陣してじゃ」
 小次郎にも言うのだった。
「戦う、無論わしもじゃ」
「出陣されてですな」
「戦う。わしが出陣せねばじゃ」
 それこそというのだ。
「意味がないわ」
「大事な戦だからこそ」
「そうじゃ」
 それ故にというのだ。
「わしも出陣するぞ」
「わかり申した」
「では兵を集め」
 そしてというのだ。
「兵糧も武具もな」
「揃えますな」
「全てな。そしてな」
「戦に入りますな」
「すぐに整える」
 戦の用意をというのだ。
「そうする、銭は多く使ってもよい」
「用意がすぐに整うのなら」
「それでよい」
「銭のことは多少は、ですか」
「よい、ではな」
「これよりですな」
「戦の用意に入る」
 芦名家とのそれにというのだ、こう言ってだった。
 政宗はすぐに戦の用意に入った、すぐに兵を集め兵糧や武具も揃えさせた。その動きは実に速いもので。
 伊達家の動きを察した芦名家が整えだしたころにはもうそれが終わっていた、それで政宗は家臣達に話した。
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