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魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
最終章:無限の可能性
第268話「本番開始」
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“意志”で生やすにも、初手は先ほどよりも弱くなるのは当然だった。

「っ、助かる!」

 そこで、ユーノとアインスが援護する。
 障壁及び支援魔法がザフィーラに掛けられ、片腕分の時間を稼ぐ。

「見えたか、シャマル」

「ええ!捉えたわ!」

 その間に、シャマルが敵を捉えた。
 クラールヴィントを使った“旅の鏡”によって、遠くの神を見つけていた。

「ならば、仔細なし」

   ―――“Sturmfalken(シュツルムファルケン)

 そんな“旅の鏡”へ、シグナムが矢を叩き込んだ。
 本来、“旅の鏡”は空間同士を繋げる訳ではない。
 飽くまで、転移魔法の一種だ。
 対象の場所へ送り出すモノと違い、取り寄せるための転移魔法。
 それが“旅の鏡”で、こちらからは小規模……それこそ、シャマルの手や魔力弾数個ぐらいしか飛ばせないはずだ。

「(しかし、それを可能にするのが神界(ここ)だ)」

 シャマルはここに来て“旅の鏡”をアレンジしていた。
 それこそ、神界限定だが空間同士を繋げていたのだ。
 だからこそ、シグナムはそのまま矢を放ったのだ。

「来るぞ。シュテル!」

「わかっていますよ」

 空間同士を繋げたのならば、向こうも気づいている。
 さらに、シグナムの攻撃が叩き込まれたため、確実に反撃が来る。
 ……それがどこから来るのか、ディアーチェは予測していた。

「なッ―――!?」

「読み通りだ。蛮神!!」

「奔れ赤星、全てを焼き消す焔と変われ……!」

   ―――“Luciferion Breaker(ルシフェリオンブレイカー)

 現れる場所。それは即ち、シャマルが“旅の鏡”を使った場所だ。
 既に術式を破棄していようと、空間を繋げた事実は残る。
 その名残から敵は転移していたが……そこへ、シュテルの集束砲撃が決まった。

「っづ……!くっ!」

「でぇりゃああああああっ!!」

 シュテルの攻撃を耐え抜いた所へ、レヴィが斬りかかる。
 それを障壁で防がれ……ヴィータが、それごと叩き潰した。

「邪魔だ!」

「がっ……!?」

 直後、ヴィータが微塵に斬り刻まれた。
 “切断の性質”によって斬られたのだ。

「なに……!?」

「へ、へ……逃がさねぇってな……!」

 本来ならば即死……だが、それでは終わらない。
 ヴィータが“意志”により、手から頭までのみを再生させた。
 そして、そのまま神を羽交い絞めにする。

「ごっ!?」

「ヴォルケンリッターを……嘗めるなよ……!」

 間髪入れずにザフィーラが渾身の拳を顔面に叩き込む。
 さらにシグナムが斬り、アインスの魔法が神を打ちのめ
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