最終章:無限の可能性
第268話「本番開始」
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ィアーチェがアインスとシャマル、ユーノに話しかける。
「今の内に我らの陣地を作っておくぞ」
「陣地……そうか、“領域”ともなれば、私達にとって有利な場所にするだけでも、効果が見られる訳だな?」
「でも、生半可な強度だとあっさり壊されるんじゃ……?」
ここまで戦ってきただけあって、神界に対する言外の意図も汲み取れる。
だが、それでも強度が足りないとシャマルが言う。
「たわけ。普通に陣地を作った所で壊される事ぐらい、我とて想定しておる」
「……僕らの世界と同じ事をするんだね?」
「その通り」
理解した様子で言うユーノに、ディアーチェは不敵に笑う。
「ズィズィミ姉妹や、天巫女はその精神を世界そのものに同調させる事で防御や強化を行っていた。……さすがの我も、世界そのものと同調などは出来ぬ。だが、この場に作る結界……陣地程度ならば、貴様らでも可能であろう?」
「なるほど……それならば術者の“意志”が折れない限り、私達に有利な状況に持ち込めると言う訳か。……して、その魔法は?」
「む?そんなのある訳なかろう?」
“何を言っておるのだ?”と言わんばかりに返すディアーチェに、尋ねたアインスはしばし言葉を失った。
「そんなお誂え向きな魔法などない。そも、貴様もそんな魔法を知らないのであろう?であれば、予め専用の術式を組み立て、新たな魔法として創るしかあるまい」
「そ、それはそうだが……では、どうするのだ?」
当然ながら、そのための魔法などディアーチェは創っていない。
「今まで、敵は散々理論や理屈を無視してきたであろう。なればこそ、我らもその理屈を無視し、今この場で“領域”を創り出せばよい事よ」
「……無茶苦茶な」
「でも、その方が効果はあると推測できるんだよね……」
理屈、理論を無視した魔法の創造。
机上の空論どころか、妄想として一蹴されるような案だ。
しかし、この場においては、不可能とは言えない。
「基礎の結界はそのままに、そこに“意志”を上乗せする。それによる仮の“領域”展開で……敵を迎え撃つ。覚悟はよいか?我は出来ておる」
「僕も行けるよ。ここまで来たなら、とことんやってやる」
「……無粋な問いだな。無論、出来ている」
「はやてちゃんに任されたのだもの。これぐらいはやって見せないとね」
そういうや否や、四人で結界魔法を展開する。
本来であれば、四人がかりの結界なため、十分な強度だと言える。
しかし、神界では物足りない。
そこで、四人で“意志”を上乗せする。
「我らの“意志”を束ね、“領域”と成せ!」
「神すら通さない結界をここに!」
「「顕現せよ!!」」
―――“
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