第四章
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「わたくしの趣味ですね」
「建てた場所も外観もそうでか」
「内装もかいな」
「そうですの。そして暮らしも」
これもというのだ。
「そうですの」
「自分の好みか」
「そういうことか」
「サウナもありますし」
ロシア人と言えば風呂はこれである。
「そしてお食事もでしてよ」
「自分の好みか」
「そやねんな」
「ウォッカもありますし」
酒もというのだ。
「楽しめますわよ」
「そうやねんな」
「ほなここにおるとやな」
「いつもサウナ入ってな」
「ウォッカも楽しんでるんやな」
「全てわたくしの趣味でしてよ」
エカチェリーナは微笑んで話した。
「ここは。ただ」
「ただ?」
「ただっていうと」
「まさかマグリットの絵を再現出来て住めるとは思いませんでしたけれど」
それでもとだ、エカチェリーナハこうも言った。
「それが思ったより簡単に実現しましたので」
「ああ、拍子抜けしてる」
「そういうことやな」
「仕える者達に難しいことを言ったと思いましたが」
それがというのだ。
「しかしでしたの」
「こっちの世界じゃ何でもないか」
「はい、そうでした」
「実際そやしな」
芥川はエカチェリーナに真顔で返した。
「こっちの世界やとな」
「浮島が普通にありますし」
「それで空船もあるしな」
「地上から浮島への行き来も出来るので」
「宙に浮かぶ岩もあってな」
「その上にこの様にお城を築くこともでしたわ」
「何でもないことやったか」
「廷臣の人達も何でもないという」
様なというのだ。
「返事でしたわ」
「まあそやな、こっちの世界やとな」
芥川はあらためて述べた。
「ほんまに何でもないことや」
「お城を築くだけの国力がありますと」
「空船もあってな」
「そうでしたので」
「そのことはやな」
「少し表抜けの様に驚きましたわ」
こう話した。
「わたくしも」
「そこは世界が違うとやな」
芥川は腕を組んで述べた。
「要するに」
「世界によっては有り得ないことでも」
「世界がちゃうと何でもない」
「そうなりますのね」
「そういうことやろな、それで今からやな」
「皆さんまずはサウナをどうぞ」
エカチェリーナは芥川達十星連合の星野面々に微笑んで申し出た。
「そしてその後で」
「宴やな」
「ロシアの宮廷料理とウォッカを用意しています」
「ワインやなくてウォッカか」
「この世界でもロシアはロシアなので」
それでというのだ。
「そこは変わりませんわ」
「あちらの世界では有り得んお城の中におってもやな」
「ロシアはロシアですわ」
「そういうことやな、ほなな」
「はい、では今から」
「おもてなし受けるわ」
マグリットの世界の彼等が起きた世
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