第三章
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「教育がいいとな」
「お家の躾が」
「出るから、そういうのが悪い家だとな」
土佐はさらに言った。
「もうそれこそ」
「お箸もなの」
「使い方が悪くて」
それでというのだ。
「マナーも」
「悪いの」
「そうだよ、俺なんかな」
今はスプーンを使って食べているが自分のそれのことも話した。
「もうな」
「お箸の使い方悪いの」
「よくそう言われるよ」
実際にというのだ。
「だからな」
「土佐君と比べたら」
「ずっといいよ」
「そうなの、ただ」
朱奈は土佐に眉を曇らせて返した。
「私の恰好は」
「いや、それはいいからな」
「男の子の服は」
「俺は朱奈ちゃんの性格がよくて告白したから」
「そうなの」
「顔もだけれどさ」
土佐は素直にこのことも言った、こうして素直に言わないと卑怯だと思ってそれではっきりと言ったのだ。
「スタイルも」
「そうしたものもなの」
「ぐっときたからな」
それ故にというのだ。
「告白したんだよ、それでな」
「私が受けたから」
「交際してるんだよ」
「服のことはいいの」
「確かに服装も大事だよ」
土佐は言い切った。
「やっぱり変な身なりだとな」
「印象悪いわね」
「だらしない恰好とか変な恰好だとな」
どうしてもというのだ。
「おかしく思うさ」
「私の男の子の服も」
「そりゃ違和感あるさ」
土佐はまた素直に言った。
「けれど着こなしいつもいいしな」
「着こなしなの」
「礼儀正しく着ていてアイロンもかけていて」
それにというのだ。
「埃も取ってて自衛官みたいだろ」
「母の躾でいつも」
「男の服でも」
それでもというのだ。
「そうしてな」
「整えているといいの」
「ああ、だからな」
「いいのね」
「服だってな、っていうかな」
「っていうか?」
「俺コクった時な」
土佐はその時のことも話した。
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