95 遠方の出来事
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。三河口の能力は相手を威圧させる威圧の能力、どんな攻撃も撥ね返したり、攻撃をすればかなりのダメージを与えたりする武装の能力、恐ろしい敵が近づいてくると胸騒ぎがする見聞の能力全てを兼ね備えている。この世で異能の能力を持つ者の中でも稀有な存在だ。それを赤軍が同等の能力を持つとなるととんでもない事になる事はかよ子でも分かった。
(それでも、この杖は渡さない・・・!!)
かよ子は赤軍やら異世界の敵やらが攻めてこようが、自分がどんなおっちょこちょいをしようが、必ず元の日常を取り戻す。そう誓い続けた。
房子は和光が東アジア反日武装戦線共々逮捕されたと聞く。
「晴生が逮捕されたわね」
丸岡と日高もその話を聞く。
「しかも、北海道から来た夫婦も揃って返り討ちにしたとか・・・」
「それに日高が行った時も清水の高校生の男子にやられたしな」
「嫌な事思いださないでくださいよ、丸岡さん」
「剣はうまく行ったのに何で他の三つは上手く行かんのだ?」
「きっと相手も勢力を伸ばしているのでしょう。でも、晴生や東アジア反日武装戦線の逮捕は取引の道具に使うしかないわ」
「取引の道具?」
「ええ、護符の行方が清水市からなくなっているという事よ。それを見つけ出す為にね・・・」
房子を始めとする日本赤軍は執念深く、異世界の最上位と言われる道具を手に入れようとする。それさえあれば日本を強い国にする事ができる為である。
(杯は仕方ないとして、今度は護符と行くわ・・・)
ありと悠一は飛行機に乗って北海道へと戻る。
(昨日は何とか杯を守り切って反日武装戦線達は逮捕できたけど、これで終わりという訳にはいかないでしょうね・・・。きっと実家の隣の家のかよちゃんが持ってる杖やさりの護符も狙ってくるはず・・・)
ありは昨日の自分達の行動は単なるその場しのぎでしかない事と顧みるのであった。
合唱コンクールの為の練習が始まった。早朝は近所迷惑になりかねないという理由で練習時間は放課後となった。指揮者となった丸尾が(なお学級会では指揮者を決めておらず、丸尾が勝手に自分が就任していた。皆は絶対歌いたくないからやりたかったのだろうと推測した)練習を課した。そして丸尾がミスを続ける度に幾度も練習を繰り返したかよ子は独唱の部分ではまだ少し自信がなかったのか、少し声が小さくなってしまった。
(また、おっちょこちょいしちゃったな・・・)
かよ子は恥ずかしくなってしまった。この猛練習は運動会の早朝練習と同様に厳しいものであった。だが、完全下校時刻である午後五時を過ぎたら帰らなくてはならなかった。
「はあ、またおっちょこちょいしちゃった・・・」
かよ子は今回の失敗でくよくよしてしまった。
「山田」
「す
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