第三章
[8]前話
「もうな」
「買い替えるのね」
「新しいものを買うのもいいけれど」
はじめて買う種類のものをというのだ。
「これまでのもので新しいものをな」
「買うのもいいわね、確かに」
「じゃあこれにするな」
それを笑顔で手に取ってだった、カウンターまで行ってそうしてそれをクリスマスにふわりに付けた、すると。
「ワンワン」
「ふわり嬉しそうだな」
「こいつ俺達のプレゼント何でもくれるけれどな」
笑顔で言ったのだった。
「今度のは特にな」
「喜んでるな」
「そうだよな」
洋介は父に笑顔で言った。
「これはな」
「ああ、しかしな」
父は喜んでいるふわりを見つつ息子に問うた。
「また奇麗な首輪だな」
「そうだろ、考えたけれどな」
「首輪にしたんだな」
「前の首輪古くなっていただろ」
「うちに来てからずっとだったな」
「首輪な」
「確かに古くなっていたな」
父もこう言った。
「前の首輪は」
「そのことに気付いてな」
「それにしたか」
見れば赤い奇麗な首輪だ、その首輪にはふわりの名前と連絡先が書いてある。お店に若し彼女がいなくなったときに見付かりやすい様にしたのだ。
「そうなんだな」
「そうだよ、よかっただろ」
「確かにな、ふわりも喜んでるしな」
「ふわりが喜んでいるなら」
それならというのだ。
「これでな」
「いいな」
「そうだな、じゃあふわり明日の朝はな」
笑顔でだ、洋介はふわりに声をかけた。
「その首輪にリード付けて散歩に行くな」
「ワンッ」
ふわりは洋介に明るい声で答えた、そしてだった。
次の日の朝洋介は仕事に行く前にふわりを散歩に連れて行った、その時ふわりはとても楽しそうだった。新しい首輪は彼女に実によく似合っていた。
犬へのクリスマスプレゼント 完
2020・11・28
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