捕食者たち
[6/6]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
声で青いサーヴァントを指さす。
「貴方は誰?」
「「そこ今重要!?」」
きっと、青いサーヴァントも驚いているのだろう。彼はしばらく友奈を見つめ、ほんの僅かな破裂音の後、
「……バーサーカー」
狂戦士。それが、彼のクラスだった。
そして、それ以上の会話を、象は許さない。
地響きにより、一足先にジャンプした友奈のほかの動きが塞がる。
「友奈ちゃん!」
友奈を襲う、無数の鼻たち。それに対し、龍騎はカードを装填した。
『アドベント』
友奈の背後より、紅蓮の龍が現れる。吠えながら友奈を守るように旋回し、彼女の盾となる。
ドラグレッダーの背を飛び越えた友奈の右手には、桃色の花が咲く。
「千回連続? 勇者パンチ?」
彼女の拳は、まさに千の回。捕食を求める部位をひたすらに破壊していく。
「おらおらおらおらおら!」
やがて友奈の拳は、魔獣の特徴部位を全て破壊し尽くす。増えた鼻が消滅、元通りの姿となる。
危険を感じた象は、空さえ飛べそうな耳を防御に回す。耳に覆われた体は、防壁となった。
だが。
『ストライクベント』
ドラグレッダーの顔を模した武器___ドラグクローが、龍騎の右手に装備される。
「はぁぁ……」
ドラグクローの口に、炎が溜まっていく。同時に、ドラグレッダーが龍騎の周りを回る。
「だあああああああああ!」
二体の龍より放たれる炎。昇竜突破。象に命中するとともに爆発、強化された耳を焼き尽くした。
その隙に、ウィザードは左手中指と薬指に指輪を入れる。
それは、サファイアとルビー。
『ウォーター スラッシュストライク』
『フレイム スラッシュストライク』
ウィザードの両手のソードガンが、火と水の魔力で満ちていく。
「行くぞ。バーサーカー」
「……うん」
ウィザードとバーサーカーが同時にジャンプ。
「だああああああああああああ!」
火と水の刃が、象の体を貫く。それにより怯んだ象の目前へ、バーサーカーが躍り出る。
『アマゾン スラッシュ』
「ああああああああああああ!」
バーサーカーのチョップが、象の弱点たる脳天を引き裂いた。折れた刃が中心より両断、その勢いにより、象が真っ二つになった。
その時の象の悲鳴は、人間のものとも、象のものとも異なっていた。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ