94 杯を守り抜け
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物だった。
「なんだ、それは、君は法師かなんかかね?」
「そうだと思っても仕方ないわね」
鈴音は錫杖を振りかざす。その時、炎が飛び出して三人組の周りを取り囲んだ。
「この杖はね、炎と氷の能力を持っててね、相手を焼き尽くしたり、凍らせたりする事ができるのよ!」
対する二人組の男女にはみゆきが対抗した。みゆきが出したものはブーメランのような物だった。
「行け!」
みゆきがブーメランを二人組の男女に向かって投げるとブーメランから光線が出て周囲を爆発させた。
「そのブーメランは投げると危ないよ!当たったらもっと危ないね!」
ブーメランはみゆきの手に戻った。だが、また別の爆発が起きた。
「え!?」
「こっちも爆弾持ってんのよ!」
女が手榴弾を投げる。だが、みゆきも同時にブーメランを投げて応戦した為、りえ達には無償で済んだ。一方の鈴音が相手した三人組の男もなんと炎を突破していた。
「なんで、あの炎に火傷一つも負ってないの・・・!?」
鈴音には予想もつかない事であった。
(二人が戦ってる間に私も守んなきゃ・・・!!)
りえはみゆきが起こした爆発で転がったアスファルトの破片を杯に入れた。
「出てきて、地の精霊っ!!」
すると、地の精霊が現れた。その姿は小柄な老人だった。
「あいつらを追っ払ってっ!」
「了解した」
地の精霊は岩の壁を作り上げた。
「ふん、そんなもん、爆弾で壊せるぜ!」
男の一人が手榴弾を投げた。だが、地の精霊が作り出した岩の壁は頑丈で壊れなかった。
「く、手強い壁だな」
「あの赤軍の人から貰った機械を使うか」
(赤軍の人から貰った機械・・・!?)
りえは相手の会話に違和感を覚えた。赤軍の人間から貰った機械という事は少なくとも彼らは日本赤軍ではないのか。では異世界の人間か。その時、敵の一人が体当たりで岩の壁をぶち壊した。
「な、なんと!儂の鉄壁の壁が!!」
地の精霊にも予期せぬ事であった。
「なんで、貴方達は日本赤軍じゃないのっ!?」
りえは聞く。
「いいから寄こしな!」
相手はりえの質問に答えず、迫ってくる。
「返り討ちにしてっ!」
りえは地の精霊に命じた。鈴音も錫杖を使い、凍らせようとし、みゆきもブーメランで攻撃しようとした。だが、どれも利かなかった。
「まさか、私達みたいに元から持ってる能力があるのっ!?」
「はあ?そんなのなくても平気なんだよ!さあ、その杯を貰おうか!」
男の一人がりえに飛び込んでくる。りえは男の威圧に押されて動けなくなった。だが、その時、バギッという音がした。
「んだ!?」
「地の精霊、守ってっ!」
地の精霊は地面を爆発させた。そして男は他の者共々吹き飛ばされた。そして誰がやったのか急に電撃が発生し、
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