四十二 火影の子
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けた内容をナルにそっくりそのまま押し付けようとする師を、シカマルはジロッと睨む。
鋭い視線を受けたアスマは降参とばかりに両手を挙げた。
「…っと言いたいところだが、お前の旦那がこえーからやめとくよ」
「だ、誰が!!??」
途端に顔を真っ赤にさせるシカマルをにやにやと眺める。
からかうアスマと焦るシカマルを交互に見やって、ナルは首を傾げた。
「よくわからないけど、教えてくれるんだってば?」
きょとん、とするナルを見て、アスマは眼をパチクリさせる。
そうして、気まずそうな表情を浮かべてそっぽを向くシカマルの肩に腕を回すと、聊か同情するかのように小声で囁いた。
「頑張れよ、相手はにぶちんだぞ」
「わーってるっつーの」
幼い頃からの想い人であるナルの鈍感さを身を以って知っているシカマルは、揶揄してくるアスマの腕を引っぺがすと溜息をついた。
「やー悪かったね」
暖簾を潜るや否や、片手を眼前に掲げて謝罪のポーズをとる。
テウチにラーメンを注文すると、カカシはアスマの隣に腰かけた。
「非番のところをナルの面倒見てもらっちゃって」
「まったくだ。お前より俺のほうがナルの先生に向いてるんじゃねぇか?」
「冗談」
同じ“風”のチャクラ性質故に、自分にコツを聞きにきたナルにアドバイスしたアスマは、軽口を叩いた。
あれからナルはアスマの教え通り、早速修行にかかっている。
ナルの様子をヤマトに任せ、アスマに礼を言いに来たカカシはついでに昼飯を食っていこうとカウンター席に座った。
「いやぁ“風”以外のチャクラ性質なら俺とヤマトで教えられるけどね。“風”はアスマ以外に思いつかなかったからさ」
ははは、と笑うカカシの言葉に違和感を覚えて、アスマは「…ちょっと待て」と身を乗り出した。
「その言い分だと、ナルは五つの性質変化を持ってるってように聞こえるぞ」
「いやぁ〜…それがさぁ。びっくりなんだけどね」
「……驚いたな」
アスマの驚愕を孕んだ視線を受け、カカシも苦笑いを浮かべる。未だにカカシとて信じられないのだ。
チャクラに反応しやすい紙にチャクラを流し込んで、自分のチャクラの性質をまず知るように、とナルに手渡した紙の変化はある意味、凄いことになった。
まず、紙に皺が入ったかと思えば、真っ二つに切れ、燃えた途端に濡れ、そして最後に崩れていったのだ。
カカシの主な性質変化は“雷”“水”“土”である。
写輪眼で他の性質の術もコピーしている為、使用可能だが、やはり実際の性質を持つ相手に教わったほうが良いと判断し、アスマを紹介したのだ。
“風”のチャクラ性質は
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