第六十一話 食べてもらってその十五
[8]前話 [2]次話
「取り返しがつかないですよ」
「それだけ残酷だっていうのね」
「そもそもかんろだいがすぐ傍にあるのに罵ったんですよね」
西の礼拝堂のことでした。
「そうですよね」
「先輩のお話だとね」
「このことも」
「駄目だっていうの」
「そんなこと何処でもしても駄目ですけれど」
このことは私もわかります、人を罵ったりするなんてことはそのこと自体が絶対にやってはいけないことです。
私も気を付けています、けれどその中でもです。
「かんろだいが見える場所でするなんて」
「西の礼拝堂の上だと」
それならです。
「もうすぐ後ろに見えるわね」
「振り向いたらですね」
「そうした場所ね」
「そこで人を罵るとか。あと聞こえる様に陰口を言うことも」
集団でわざわざ待ち伏せてです。
「人格普通に疑います」
「反省していてもなの」
「反省していてもかなり残酷な人じゃないと出来ないですよ」
「残酷、なのね」
「自分が絶対に正しいと思うと」
人はその時にというのです。
「人によりますけれど徹底的に残酷になりますよ」
「そういうお話もあるわね」
「自分が絶対に正しいなら相手は絶対の悪になりますね」
「裏返ってね」
「その絶対の悪には」
「容赦しないっていうのね」
「そういうことになって」
どうも阿波野君が絶対の正義とか絶対の悪とかを信じていないみたいです、むしろかなり嫌っている感じです。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ