第百八十話 プールサイドの対面その二
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「そこは」
「胸だけではないのです」
「お尻とか腰のくびれとか脇とか脚とかな」
「色々なのです」
「そやからルイ十五世がそうであって」
胸が好きでというのだ。
「誰でもそうとはな」
「限らないのです」
「そやろ、その言葉は極端や」
「小柄な人が好きな人もおったら」
今度は施が言った。
「高い人が好きな人もおるやろ」
「ではルイ十五世の言葉は絶対ではないのです」
「名うての女好きやったにしてもな」
このことでは歴史に残っている、ブルボン朝の国王はアンリ四世にはじまるがアンリ四世もルイ十四世も女好きで知られていた。
「それでもな」
「胸だけではないのです」
「そやろ、その辺りは自分も言えるわ」
「そうなのですね」
「胸が大きいか小さいか」
メルヴィルも語った。
「それはどうでもええ人もおるわ、まあわしはな」
「どうなのです?」
「どっちかっていうと大きい派か」
ターリャに顔を向けて話した。
「やっぱり」
「大きいのが好きなのです」
「けど凝視はせんで」
それはしないというのだ。
「そうしたらセクハラやからな」
「それでしないのです」
「そこはマナーやろ」
「では触ることもなのです」
「それはセクハラでも悪質な部類やろ」
そうなるというのだ。
「犯罪や」
「訴えられるのです」
「わしは犯罪者になるつもりはないからな」
「だからしないのです」
「そもそも常識やろ」
そうしたことをしないことはというのだ。
「そやろ」
「それはそうなのです」
「絶対にせんわ」
「しかし胸ってそんな大事か」
トウェいんはこう言って首を傾げさせた。
「そもそもな」
「女の子はそうなのです」
「男にとっての髪の毛と同じか」
「髪の毛は女の子も大事なのです」
「いや、男の場合は禿げることや」
「そっちなのです」
「そや、禿げるとな」
そうなると、というのだ。
「やっぱり怖いからな」
「禿げるのは普通なのです」
ターリャはこの深刻な問題についてこう述べた。
「どうもマロリー君が滅茶苦茶気にしていますが」
「あいつがか」
「お国の王子様といい」
「ああ、あの人一気にきたわね」
アレンカールも述べた。
「十代の頃はふさふさだったのに」
「それがだったのです」
「お母さん似の髪の毛で」
「美形で長身で」
「その二つは今もだけれど」
「髪の毛については」
これはというのだ。
「一気にきたのです」
「そうよね」
「それで、なのです」
「そういえばあの国の王室代々きてるわね」
「そのせいかなのです」
「あたいも怖いけれどね」
禿げることがというのだ。
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