第二幕その六
[8]前話 [2]次話
「僕も忍者が好きだしね」
「お侍さんも力士さんもお公家さんも面白いけれど」
「陰陽師の人達もね」
「そうね」
グリンダも頷きました。
「けれどね」
「忍者の人達もそうで」
「それでね」
「そうなのね、だったらね」
「これから忍者の人達に会っても」
「楽しい思いが出来るわ」
「そうだね」
モジャボロはグリンダの言葉に笑顔で頷きました、そうしたお話をしながら黄色い煉瓦の道を進んでいきますと。
お昼になるとグリンダは皆に言いました。
「ではお昼だから」
「それで、ですね」
「これから皆で食べましょう」
「はい、それで何を食べますか」
「そうね、お外で食べるから」
それでというのです。
「ここはラフナものがいいわね」
「ラフなものですか」
「軽食ね」
そうした食べものがというのです。
「それがいいかしら」
「そういえばグリンダさんは普段は」
「ええ、お城にいることが多いから」
それでというのです。
「そこで作ってもらったものを食べてね」
「それで、ですか」
恵梨香も言いました。
「軽食はあまり召し上がられていませんか」
「私は旅に出る機会も皆より少ないから」
「そういえばそうですね」
「貴女達とこうして一緒に旅をすることもね」
このこともいうのです。
「あまりなかったわね」
「そうですね、お会いすることも」
「だから軽食を食べる機会があれば」
その時はというのです。
「是非にって考えているのよ」
「じゃあ何を召し上がられますか?」
「そうね、ハンバーガーとかね」
まずはこの食べものを出しました。
「サンドイッチ、パンケーキ、ピザもあるわね」
「ホットドッグは」
「いいわね」
グリンダは恵梨香に笑顔で応えました。
「勿論お饅頭や焼き鳥やピロシキもね」
「そうしたものもですか」
「確かに中華料理も和食もロシア料理も食べるけれど」
「お城の中で」
「お城の中ではいつも本格的なお料理で」
それでというのです。
「出店で食べるみたいなものはね」
「召し上がれないですか」
「そう、だからね」
それでというのです。
「私としてはね」
「そうしたものがですか」
「外出の時は食べたくなるのよ」
そうだというのです。
「私はね」
「普段食べられないからですね」
「そうなのよ、アップルパイもね」
このお菓子もというのです。
「何か物々しいのよ」
「お城の中では」
「シェフが腕によりをかけて作った」
「そうしたものですね」
「だからね」
それでというのです。
「皆が食べるみたいに軽くはね」
「召し上がれなくて」
「ええ、だからお外ではね」
そのアップルパイもというのです。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ