第三章
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普通に食べて散歩も出来る様になった、それで大輔は今は二匹を連れて家の近所で散歩をしていたが。
そこでボランティアの人に会った、するとボランティアの人は彼に笑顔で挨拶をしてからこう言った。
「もうすっかりですね」
「はい、毎日ミルクを沢山飲んで」
「丈夫になったんですね」
「そうなりました」
大輔は笑顔で答えた。
「それでこうしてです」
「お散歩もですね」
「普通に出来る様になりました」
「全部岸田さんのお陰ですね」
「この娘が頑張ったからですよ」
大輔は笑って自分のことはいいとした。
「それで、ですよ」
「そう言われますか」
「はい、今も頑張っていますから」
「それで、ですね」
「今もお散歩出来ています」
「そうですか、そういえば」
ここでボランティアの人は大輔に話した。
「渡邉さんですが」
「あの人達が何か」
「夫婦でお子さんを虐待していることがわかって」
「ワンちゃん達の次は」
「警察に捕まりました」
そうなったというのだ。
「それでお子さんは親戚の人が引き取って」
「親権もですか」
「なくなりました」
そうなったというのだ。
「もうお子さんに会えないとのことです」
「逮捕されたうえで」
「そうなったとか」
「ああした人はそうなりますね」
大輔は苦い顔で言った。
「最後は」
「自分勝手で乱暴な人は」
「はい、そうですね」
「人間ああなってはいけないですね」
「全くですね、じゃあ僕はこれで」
「お散歩を続けられますね」
「この娘達がしう言っていますから。じゃあモモ、ココ行こうか」
大輔がこう言うとだった、母娘は。
「ワン」
「ワンワン」
尻尾を横に振って答えた、そして。
大輔はボランティアの人に別れを告げると二匹を連れて散歩を再開した。歩くココの足取りは確かなものだった。
身体が弱くてもいい 完
２０２０・１１・２７
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