第三章
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ふわりを引き取って一年後のことだった。洋介は高校を卒業してからラーメン屋で働きながら彼女との生活を楽しんでいたが。
彼は父が言ったことを聞いてこう言った。
「親父の言った通りだな」
「そうだな」
「可愛い下の娘ばかり可愛がってか」
「もう上の娘は」
「邪険にしてるんだな」
「下の娘に服やおもちゃを買ってあげてな」
そうしてというのだ。
「上の娘はな」
「もう娘じゃないか」
「その娘自身に言ってるそうだ」
「最低だな」
洋介は目を顰めさせて言った。
「それって」
「そうだな」
「ふわりの時みたいになるな」
「絶対にそうなると思うな」
「ああ、あの家あの時からもう行ってないけれどな」
ふわりがケースに入れられているのを見た時からだ、そうしている。
「それでもな」
「酷い話だな」
「上の娘が可哀想だな、あんなに可愛がられていたのに」
「それが、だからな」
「酷いな」
「今から親戚中に話をしてだ」
父は怒った声で言った。
「あの二人から子供達を取り上げる」
「そんなこと出来るのかよ」
「育児放棄になるだろ」
「ああ、そういえばな」
「兄貴に動いてもらうからな」
父はこうも言った。
「そうしてもらうからな」
「叔父さんにか」
「兄貴は弁護士だからこうしたことには強い」
「それでか」
「育児放棄を言ってな」
「それまでの子供部屋も追い出して家族旅行にも置いていくっていうしな」
「もう間違いない」
育児放棄だというのだ。
「だからな」
「それでか」
「あいつ等から上の娘を離してな」
そしてというのだ。
「下の娘もな、親戚中で言ってな」
「引き離すか」
「もうあの二人は縁切りだ」
そうすると言ってだった、父は実際に動き。
親戚中で会議をしてかつ彼の兄にも動いてもらい。
二人を義絶してかつ娘達は親戚の子供のない夫婦に養子に入れた、二人は抗議したが。
「あいつ等は俺が黙らせた」
「ぶん殴ったのかよ」
「そうするつもりだったがな」
それでもとだ、父は息子に答えた。
「それは兄貴に止められた」
「暴力はよくないな」
「そう言われてな」
「それでか」
「ああ、止められてな。兄貴が法律出して親戚全員で上の娘にしてること言ってな」
そうしてというのだ。
「それでだ」
「二人からか」
「子供達を引き離した、それで二人はな」
「縁切ってか」
「もう二度と顔を見せるなと言ってやった」
「それじゃあか」
「もう知るか」
二人のことはというのだ。
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