第四章
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「それでもね」
「絶対に連れて行かないとね」
「そう、さもないとね」
「フィラリアも狂犬病もね」
「どっちもとんでもないから」
それ故にというのだ。
「どっちの予防接種もワンちゃんにとってはいいことで」
「絶対にしないとね」
「そう、そしていいことをすれば」
それが犬の為でもというのだ。
「それをした飼い主にもね」
「いいことがあるのね」
「やっぱりね、だからね」
それでというのだ。
「あんたにもね」
「雄太さんと出会えた」
「そのいいことがあったのよ、そのことも思うと」
「ワンちゃんの予防接種は絶対よ」
そうしないといけないというのだ。
「やっぱりね」
「何といってもね」
「それを怠ったら飼い主失格だしね」
「その通りね」
「これからも忘れないでね」
「そうしていくわ」
「かく言う私もね」
真紀子は自分のことも言った。
「忘れたら駄目よ」
「ワンちゃんと一緒にいたらね」
「ご飯におトイレにリードにね」
「そして予防接種もね」
「全部忘れないことよ」
「何があってもね」
「若し忘れたら」
その場合はというのだ。
「本当にね」
「飼い主失格よ」
和美も言った。
「そう言うしかないわ」
「本当にそうね」
「そのことお互いに肝に刻んでいきましょう」
「そうしないとね」
「ええ、じゃあまたね」
「予防接種にはね」
「連れて行くわ」
そうするというのだ。
「毎年ね」
「私もそうするわ」
二人でこのことを話してだった、それぞれの手でコテツを撫でた。しっかりと予防接種を受けている彼はとても落ち着いていた。そのうえで。
和美にだ、笑顔で鳴いてきた。
「ワンワン」
「どうしたのかしら」
「お散歩ね」
和美は真紀子に答えた。
「それに行きたいそうよ」
「そう、それじゃあね」
「今から行ってくるわね」
「ええ、じゃあ私も帰ってね」
「お家のワンちゃんと一緒にいるのね」
「そうするわ」
真紀子も笑顔で答えた、そうしてだった。
和美はコテツと共に散歩に出て真紀子は彼女の愛犬のところに戻った、二人共心からの笑顔だった。
予防接種は絶対 完
2020・11・25
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