第111話
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「副長、ノルティア街道に到着しました。」
「フム……まだ、そんなに戦況が動いていない様子から推測するとどうやらメンフィル軍は黒竜関からの援軍をルーレに通さない為に防衛を主体にしているのか、まだ双方共にそんなに大きな被害は出ていないようですね。」
ロジーヌが報告し終えるとモニターで地上の戦況を見ていたトマスは静かな表情で呟き
「戦況が激しくなる前に間に合った事は幸いでしたね。――――――それではクロチルダさん、手筈通りお願いします!」
「ええ、そちらも上手く行くように”アルノール”の”威光”を存分に連合とノルティア領邦軍の双方に存分に見せつけてきなさい。」
「最悪説得が失敗しても私達が皇太子殿下が撤退する時間を稼ぎますので、くれぐれもご無理はされないでください、皇太子殿下。」
「どうか御武運を。」
「はい……っ!
安堵の表情で呟いたセドリックに視線を向けられたクロチルダは頷き、トマスとロジーヌはセドリックに声をかけ、二人の言葉に力強く頷いたセドリックはブリッジから走り去った。
〜ノルティア街道〜
「む……?――――――エフラム様、上空を見てください。」
「上空だと……?あれは…………」
一方その頃エフラムと共に最前線で兵達を指揮していたエフラムを守護する親衛隊の隊長―――デュッセルはステルスモードを解除して上空に姿を現したメルカバとテスタ=ロッサに気づくとエフラムに近づいて声をかけ、声をかけられたエフラムは戦いを中断して上空を見上げた。
「あの飛行艇と”緋色の騎士”はまさか……」
「ええ……飛行艇の方は”星杯”の紋章から察するに”星杯騎士団”を束ねる”守護騎士”専用の飛行艇―――”メルカバ”とリィン・シュバルツァーやエリス・シュバルツァーが駆っているという”騎士人形”――――”騎神”ですね。」
同じ頃後方で兵達を指揮していたエイリークとエイリークを守護する親衛隊の隊長―――ゼトも上空を見上げ、エフラム達同様上空の状況に気づいたメンフィル軍、領邦軍の双方の一部の兵士達も戦いの手を止めて上空を見上げた。
「双方、戦闘を中止してください――――――!!僕の名はセドリック・ライゼ・アルノール。現エレボニア皇帝ユーゲント三世とその妃プリシラ皇妃の息子にして、今のエレボニア皇家にとっては唯一の”帝位継承者”です!!」
「同じくその兄、オリヴァルト・ライゼ・アルノールだ。ノルティア領邦軍もそうだが、メンフィル・クロスベル連合軍も戦闘を中止してどうか私達の話を聞いて頂きたい。」
「へ―――」
「こ、皇太子殿下……!?」
「そ、それにオリヴァルト皇子殿下まで……!」
上空に滞空しているテスタ=ロッサの
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