始まりから夏休みまで
復讐の炎と旭の輝きの話
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ることに気付いた。
「…おい、なんだよそれ…お前消えるのか!?」
ロボは起き上がらず、倒れたまま。
さらに光の粒子みたいなものが各所から立ち上っている。
おそらく…多大なダメージを受けたことによって座への返還が始まったんだ。
「…。」
「おい!!くそ犬!!ふざけんな!!おい!起きろよ!最強なんだろ!?今すぐあいつらを殺せよ!!おい!!起きて殺せ!起きて殺せよボケが!!」
「無駄だよ。ロボは死んだ。」
結界を解除し、キルケーはそう言い放つ。
そう、ロボは死んだ。
もう動かないし殺さない。
「あ…あああ!!!」
そして消えゆくロボの身体。
光の粒子を手で掴んで何とかしようとする桐生だが、それも無駄だ。
やがてロボは消失。
残ったのは桐生のみとなった。
「くそ…くそがあああああぁぁぁッ!!!」
「!」
やけくそかなんなのかは知らない。
ロボを失った桐生はそう叫びながら僕に向けて包丁を突き刺しに突進する。
だが
「そこまでです。」
「がっ!?」
巴御前が包丁を叩き落とし、腕をひねって無力化。
「なんだよ…なんだよお前ら!よってたかって一人をいじめるのがそんなに楽しいか!?」
「そのセリフ、以前のお前に言ってみてぇな。」
友作くんはそういい、冷たい視線で見下しながら携帯を取り出した。
押したダイヤルは110…警察だ。
「すいません…なんか包丁持って暴れてる人がいるんですけど…あ、はい…廃ビルにいるみたいなんですよ…ええ、はい。分かりました。ありがとうございます。なるべく早めにお願いします。」
そういい、友作くんは通話を切った。
「お前…どこに電話を…!!」
「今のお前にピッタリな場所。キルケー、拘束頼む。」
巴御前が離すと同時に友作くんに掴みかかろうとする桐生。
だがキルケーの魔術によって巻かれた鎖に阻まれ、彼は無様に頭から転んでしまった。
「おい待て!どうするつもりだ!!」
「逮捕。」
「ふざけるなよ!!おい狩井くん!友達だろ!?助けろよ!!」
叫ぶ桐生には一切目もくれず、僕達は去っていく。
当然大怪我を負っている僕はお栄ちゃんに担がれる形になるのだけど…。
「あの…お栄ちゃん。」
「なんだい?」
「怪我したのは腕だからさ…自分で歩けるから。」
「いいや無理はよくねぇ。病院までちゃんと送り届けてやるからナ。」
「でもこれはさすがに…!」
お姫様抱っこで病院に送り届けられるのはちょっと…。
深夜だから人目はないかもしれない。けど高校生の男子がこんな女の子にお姫様抱っこされるのは中々精神的に応える。
「確かに酷い怪我だ。念の為応急処置でもしておこうか。」
「お、ありがとナ。確かきるけえ…だったか?」
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