始まりから夏休みまで
復讐の炎と旭の輝きの話
[6/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
し!アーチャー巴御前!北斎と協力し、あの桐生とへシアン・ロボを倒せ!」
「はい、ご下命のままに!」
地を蹴り、巴御前は走り出す。
復帰したロボの噛みつきを難なく交わし、床に投げ捨てられていたお栄ちゃんの筆を取ると、
「お受け取りください!」
「おうともサ!」
そのままお栄ちゃんの方へ投げ渡した。
「礼を言うヨ。巴御前とやら。」
「はい。あなたがマスターの仰った葛飾北斎…でよろしいですね?」
「お前さんにゃあの犬っころが北斎に見えんのかい?」
「…いえ。」
そういい、何も言わず巴御前は大弓をかまえ、お栄ちゃんはそれに頷いて走り出した。
「ふざけるな…!!ふざけるなよ!!2対1になったくらいで調子に乗りやがってぇ!!」
ロボも走り出そうとするも、目の前をビームのようなものが横切ってそれを阻む。
「残念、実は3対1だ。」
キルケーの援護だ。
結界で精一杯のはずだが彼女は杖を振るい、魔法陣を出現させると次々とビームを撃ち込んでいく。
「よそ見すんなヨ!」
「…!」
キルケーの攻撃に気を取られているうちに目の前にはお栄ちゃん。
大筆の一撃をロボにではなく、今度は上に乗っているへシアンにおみまいした。
「ウゥ…!!」
牙を剥き出しにして怒りを露わにするロボ。
誰に使われていようが、彼に眠る復讐者としての復讐の炎は消えない。
そう、炎は簡単には消えない。
けど
炎はより大きな炎にのまれることがある。
矢をつがい、弦を引くと矢は炎に包まれる。
放たれた炎の矢はお栄ちゃんのギリギリ横を通り過ぎ、へシアン・ロボの右前脚に突き刺さった。
「お見事です。北斎様。」
「そりゃどうも。」
途端、燃え上がる全身。
脚に灯った業火は立ち上り、たちまちのうちにロボの全身を包み込んだのだ。
「ウゥ…グォォォ…ッ!!」
もがき苦しみ、この火を消そうとのたうつロボ。
それに追い打ちをかけるが如く巴御前はどんどん射る。
「ウゥゥ!!!!」
しかし火は消えない。
焼かれながらもロボは消すことを諦め大元を始末しにかかった。
即ち巴御前。
お栄ちゃんなど気にもとめず走り、弓を構える彼女めがけ真っ直ぐに突き進む。
しかし侮ってはいけない。
先程のようにアーチャークラスとはただ弓を射るだけでなく、
「懐に入り込めば…どうにかなるとお思いですか!」
へシアンのマントから伸びた刃。
両サイドから襲い来るそれを巴御前は大弓を投げ捨て、それぞれの腕で受け止めた。
さらに
「ふんッ!」
力を込めてひっぱり、簡単に引きちぎってみせる。
予想外のことにロボは僅かに後ずさるも巴御前はそれを許さない。
「逃がし
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ