始まりから夏休みまで
復讐の炎と旭の輝きの話
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クソ犬。あそこの小バエを殺せ。」
「ウゥゥゥ…!!」
唸り声だけが響き、暮馬くんの元へ"死"が忍び寄る。
だがその時だ。
「マスター!!」
「どうしたいきなり!!」
何か打開策はないかと悩んでいた友作くん。
しかしそこにキルケーが慌てた様子で声をかけた。
「サーヴァントの反応だ!じきに召喚される!」
「なんだって!?」
「この反応…アーチャークラス!場所は…ここだ!!」
牙を剥くロボ。
震える足を踏ん張り鉄パイプを振りかぶる暮馬くん。
そんな1人と1匹は、突然眩い光に包まれた。
「な…!」
「あれは…!!」
両手で顔を隠す暮馬くん。
ロボは後ずさり、様子を伺う。
やがて光が消え、二人の間にいたのは
「サー…ヴァント?」
暮馬くんの前に片膝を着いた姿勢で現れた、一騎のサーヴァントだった。
やがてそのサーヴァントは顔を上げ、名乗る。
「サーヴァント…巴御前。アーチャークラスにて現界致しました。」
「巴…御前…!?」
銀色の髪を揺らし、その真っ赤な瞳は暮馬くんを映す。
「あなたが…私のマスターですね?」
「え、え…俺?」
自分を指さす暮馬くん。
「いえ…申し訳ありません。言わずとも心で理解出来ます。あなたこそ、巴が仕えるべきマスター。生前は義仲様に使えた身でありますが…今はあなたに全てを捧げましょう…!!」
つまりは
「俺の…巴御前で…俺は…マスター。」
状況の整理が追いつかない暮馬くんは必死に処理しようとする。
しかし、現実は待ってくれない。
「なんだか知らないが1人増えようが一緒だ!!殺せ!クソ犬!!」
召喚されたばかりの巴御前にロボが襲いかかる。
しかし
「はっ!」
開かれたロボの口。
それは簡単に巴御前に受け止められた。
「成程…躾のなっていない犬のようですね。」
「…!!…!!!」
「ならば!少々痛い目を見てもらいましょう!!」
無理矢理口を閉じさせ、なんと巨大な体躯であるロボを簡単に持ち上げ、そのまま投げ飛ばしたのだ。
「…!!」
無様に地面に落ち、派手にホコリを舞いあげる。
「す…すげぇ…。」
召喚された巴御前の馬鹿力。その強さに唖然とする暮馬くん。
「マスター。」
「え、あ、はい!?」
凛とした横顔に見とれていると巴御前は振り向き、主の名前を呼ぶ。
戸惑いながらも暮馬くんはマスターと呼ばれ、自分がそうなんだと認識する。
「ご命令を。」
「め、命令!?え、えーと…!」
起き上がるロボ、悔しそうな顔をしている桐生。
それを見て言うべきことは決まった。
頷き、キッと引き締まった表情になりサーヴァントに命令を下す。
「よ
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