始まりから夏休みまで
復讐の炎と旭の輝きの話
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」
「へへ…ざーんねん。これでキモヤシは人質だ!!」
呆気に取られた隙に、彼は走って僕に近づき羽交い締めに。
さらには首に包丁を突きつけられ、僕は完全に身動きの取れない状態になってしまった。
「マイ!」
「おぉっと動くなよぉ?動いたらどうなるか…賢くなさそうなお前でも分かるだろ?」
走り出そうとしたが止まる。
そう、僕は人質となり、桐生に逆転のチャンスを、
そしてお栄ちゃんの足枷となってしまった。
「後ろのお前達もだ。指一本動かしたらこいつのクビをかききるからな!!」
「…!」
友作くんとキルケーもまた、動くことを封じられた。
「どうするマスター?」
「どうするも何も…今は葛城の安全が一番だろ…!」
ダメだ…
これじゃ僕が完全に足を引っ張ってる。
サーヴァントが強くても…マスターがこんなんじゃ…僕は…。
「今すぐマイを離せ!さもないとてめぇを」
「さもないとどうするんだい?何も出来ないくせに。あ!そうだ!」
何かを思いついたのか、わざとらしくそう言うと桐生は
「離してやるよ。」
「っ!!」
背中を蹴飛ばされ、僕は前に倒れる。
開放された、というわけでもない。
なぜならば
「でもまずは報いを受けてもらおう。お前が僕をボコボコにした罪を…こいつが償うのさ。」
「マイが…償う…!?」
なんだ…?
生暖かい空気がかかる
いや、今僕の目の前にロボがいる!
「噛み付け。」
逃げなきゃ。
そう思った次の瞬間、僕の右腕に激痛が走った。
「あっ…が…っ!!ああああああああああああああっ!!うぅああああああああーっ!!!!」
噛まれている。
今僕の右腕は、ロボに噛みつかれている。
万力のような力で、そして鋭い牙が僕の腕にいくつも食い込み肌を突き破る。
想像を絶する痛み。
死にそうなほどの痛み。
でも、これだけでは済まなかった。
「やめろ!!マイが何したってんだ!!」
「俺にたてついたってのもあるが、言ったろ?お前の罪をキモヤシに償わせるって。つまりはお前が悪いんだよ!自分のやらかしたことを精々悔やむんだな!はははははッ!!!!」
「てんめェ…ッ!!」
悔しがろうが、今のお栄ちゃんは動けない。
もし動けば、人質である僕の命が簡単に刈られるからだ。
「う…うぅ…うっ…!!」
「おぉ、痛そうだねぇキモヤシくん。今ロボは透明だから腕がどんな風になってるかよく分かるよ。」
叫んでも、痛みはごまかせない。
息をする度に腕は痛み、激痛に晒される。
しかし、僕の償いはこれだけでは済まなかった
「じゃ…"噛み砕け"。」
「…!!!!」
嘘だ。
万力のような力が、さらに強くなる。
ゴリゴリと骨の折れた
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