第百七十七話 ケバブを食べながらその十
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「新宿やったやろか」
「そっちにあるんやな」
「それでダチョウの卵のオムレツとか食べられるで」
「そやねんな」
「ガゼルとかカンガルーも食べられるみたいやで」
「カンガルーはオーストラリアだけれど」
そのオーストラリア人のシェリルが突っ込みを入れた。
「それええん?」
「うちもそう思うけど」
「メニューにあるん」
「あと表面を焼くアイスも」
「そういえば日本ってアイスクリームのフライもあるな」
「それであるみたいやで」
「アフリカにそんな料理あるんか」
リーはかなり真剣に問うた。
「アイスを焼くとか」
「いや、初耳や」
インペルはリーに真顔で答えた。
「今はじめて聞いた」
「そうなんやな」
「そんな料理アフリカにあるか」
「疑問か」
「わしとしてもな」
そのアフリカの人間としてもというのだ。
「どうもな」
「そやねんな」
「ああ、ほんま今はじめて聞いたわ」
本当の意味での初耳だったというのだ。
「そんなもんあったら食べてみたいな」
「アイスはこのプールでも売ってるけどな」
「それでもな」
羅も施もどうかという顔で言う。
「アイスのフライとかな」
「ああいうのは特別な技術やしな」
「ちょっとな」
「ないんちゃうか」
「まああれば食べてみればええでしょ」
アレンカールはこう述べた。
「その時に」
「あればな」
「その時でええか」
トウェインとメルヴィルも話した。
「その時で」
「ほんまにな」
「なかったら普通のを食べる」
「それでええな」
「そうよ、けれどアイスのことをお話したら」
アレンカールはまた和した。
「あたいも食べたくなったわ」
「アイスってときどき無性に食べたくなるな」
芥川はアレンカールのその言葉に応えた。
「ファーストフードらしく」
「アイスクリームもアイスキャンデーもね」
「アイスキャンデーもかいな」
「そっちもね」
「好きなんやな」
「それであたいは今はね」
アレンカールは芥川に笑って話した。
「キャンデーの方をね」
「食べたいんやな」
「そんな気分よ」
「成程な」
「アイスクリーム五段食べたいけど」
綾乃はここでこう言った。
「どやろか」
「五段かいな」
「そう、うんと重ねて」
芥川に笑顔で話した。
「そうして」
「五段食べるんやな」
「バニラに」
綾乃はアイスの種類の話もした。
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