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夢幻水滸伝
第百七十七話 ケバブを食べながらその九

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「ほんまに」
「それよお言われるわ」
「そうですね」
「ああ、それで自分は学科とクラスは」
「工業科の一年C組です」
「そっちか」
「それで部活はハンドボール部です」
 ヘッドは部活の話もした。
「こっちもおもろいです」
「それは何よりや」
「はい、楽しい日常を過ごしてます」
「そうか、ほなこのままな」
「日本を学んでいきます」
「日本は不思議な国って聞いてました」
 ジオンゴは一六五位の背で黒い肌であり身体つきはまだ幼さが残る。黒髪は癖があり耳に少しかかる長さでワイルドな感じにしている。目の光は元気で強く水着はエメラルドグリーンのトランクスタイプである
「そして来たら」
「どやった」
「思ってた、聞いてた以上にでした」
「不思議な国か」
「特に大阪は」
「あそこはな、もう独特やからな」
 中里も述べた。
「ほんまに」
「めっちゃええ街ですね」
「それで色々魅力的やろ」
「僕もそう思います、あそこに住みたいとです」
 その様にというのだ。
「思う位です」
「そやねんな」
「是非、日本全体が歴史と現在が入り混じった」
 そうしたというのだ。
「不思議な国ですし。平安時代も江戸時代もあって」
「そしてか」
「明治もありますから」
「それでやな」
「こんな不思議な国は他にないです」 
 中里にこう言うのだった。
「学ぶべきものの塊みたいな国です」
「そこまで行ってくれると有り難いな」
「日本人としてですね」
「ああ、それで自分のクラスは」
「農業科の一年A組です」
「クラスはそこか」
「それで部活は歴史部です」
 ジオンゴは部活の話もした。
「そっちです」
「そやから今歴史の話したんやな」
「そうです、ただ」
「ただ?」
「食べものも色々ある国ですけど」
 それでもとだ、ジオンゴはここで困った顔になって話した。
「アフリカ料理は少ないですね」
「ああ、それな」
「はい、あまりないですね」
「アフリカ料理って言われてもな」
 どうかとだ、中里はジオンゴに微妙な顔で答えた。
「実際な」
「日本にはあまりないですね」
「どうもな」
「そこだけがです」
 ジオンゴとしてはというのだ。
「残念です、仕方ないですけど」
「これからやな」
「そうなりますか」
「日本人は美味いもんの追及には余念がない」
「ほなアフリカの料理が美味しいとわかれば」
「その時はな」
「日本でも食べられますか」
 中里に目を明るくさせて問うた。
「そうなると」
「ああ、絶対にな」
「ほなそうなって欲しいですね」
「一応アフリカ料理のお店もあるしな」
「何か東京にあるで」
 綾乃は自分にはあまり縁がないこの街の話を出した。
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