第1試合
【第1試合】 VSグレート・ザ・屍豪鬼(2)
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落ち込みに落ち込んでいるキン肉マンルージュに、ミーノは親指を立てて笑顔を向ける。
「大丈夫ですぅ! 例えコスチュームが破れても! 汚れても! おしっこで濡れちゃっても! マッスルジュエルの力で、すぐにコスチュームチェンジすることが可能ですぅ!」
「え? そうなの?」
「“マッスルフォーゼ”と唱えれば、いつでもどこでも変身できちゃうですぅ」
キン肉マンルージュはお尻を突き出しながら、手でハートを作ってウィンクする。
「マッスルッ、フォ〜〜ゥゼッ!」
「……えーと、ポーズはいらないのですがぁ」
ミーノが苦笑いしているのをよそに、キン肉マンルージュは再び、慈愛の光、マッスルアフェクションに包まれた。そして、キン肉マンルージュは再び、光の中で丸裸にされてしまう。
「いやあああぁぁぁあああぁぁぁん! 裸にされちゃうのって、絶対なの? ミーノちゃん、これって外から見えてないよね? ないよね!?」
「大丈夫ですぅ。全然見えていないのですぅ」
「絶対? 絶対の絶対? ぜったい中の絶対の中のゼッタイ? マッスル絶対!?」
「外からは真っピンクな光の塊にしか見えないのですぅ。なので、全然見えませんから、ご安心くださいですぅ」
キン肉マンルージュは光の中で、恥ずかしそうに身をよじる。
「うう……でもぉ……いくら外から見えなくてもぉ……人前で裸になるのぉ……恥ずかしいよぉ」
キン肉マンルージュは、光の中で新しいコスチュームを身につけられ、そして慈愛の光、マッスルアフェクションはパァッと弾け消えた。
新たなコスチュームを身につけ、光の中から登場したキン肉マンルージュは、凛々しい顔をして宙を見つめている。そしてビシぃっとポーズを決め、声を張り上げる。
「へのつっぱりはご遠慮願いマッスル! マッスル守護天使、キン肉マンルージュ!」
ばっちり決まったキン肉マンルージュに向かって、ミーノは全力で拍手をする。
「お見事ですぅ、キン肉マンルージュ様!」
そして笑顔で拍手を続けるミーノは、ぼそりと呟く。
「……ところで、なぜポーズをとったり、決め台詞を言い放ったりするのですぅ? ……そのようなことをなさらなくても、マッスルフォーゼとおっしゃるだけで、大丈夫なのですぅ」
キン肉マンルージュは目をギラリと光らせ、ミーノの両肩を掴んだ。そして目の据わった真顔で、ミーノを真っ直ぐに見つめる。
「必要よ、ミーノちゃん……正義のスーパーヒロイン、キン肉マンルージュにはね……絶対に必要なの、ポーズと決め台詞は……いい? 心して聞いて欲しいんだけど……敵の前で堂々と名乗り、決め台詞を言い放って、ポーズを決める……これはね、正義のヒーローやヒロインにとってはね、戦闘前の儀
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