暁 〜小説投稿サイト〜
美少女超人キン肉マンルージュ
第1試合
【第1試合】 VSグレート・ザ・屍豪鬼(2)
[7/24]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
める。

「私も、赤ちゃんのときにキン肉王家に拾われた身なのですぅ。なんだか凛香様とは、とても深い縁というか、強い運命を感じますですぅ!」

 ミーノは、がっしりと、キン肉マンルージュの手を握った。

「そうだよね。わたしもミーノちゃんのこと、他人とは思えないもん!」

 ふたりは手を握り合いながら、きゃっきゃとその場で飛び跳ねる。

“間もなく、キン肉マンルージュ選手の入場ですッ! 登場口にご注目をッ!”

 外から入場を促すアナウンスが聞こえてきた。
 いつの間にか、選手入場の時間になっていた。
 キン肉マンルージュとミーノは顔を見合わせながら、青ざめていく。

「試合の対策、たてられなかったですぅ!」

「ただ自己紹介しただけで終わっちゃったよぉ!」

 キン肉マンルージュとミーノは頭を抱えて、床上で身悶える。

「わたし、どうしたらいいの? 何をどうすればいいのか、さっぱりわかんないよ?! このままじゃ、本当に殺されちゃうよ!」

「ああああああ、ごめんなさいですぅ! ごぉめんなさいですぅ! 何のアドバイスもできませんでしたですぅ!」

 床上で転げまわるキン肉マンルージュとミーノに、マリは言葉を掛ける。

「凛香ちゃん、ミーノちゃん、このまま選手入場なさい」

 キン肉マンルージュとミーノはエッと驚いて、マリに注目する。

「大丈夫だから、思いっきり戦いなさい、凛香ちゃん」

 そう言ってマリは、ミーノの手を掴み、出入り口の扉に向かう。

「先にミーノちゃんと行って、待っているわ」

 マリに手を引かれているミーノは焦って、キン肉マンルージュの方を振り返る。

「ええ? えええええ?! そんな、アドバイスも対策も、何もしていないのですぅ! それなのに、グレート・ザ・屍豪鬼に勝てるわけがないのですぅ! こんな状態でリングの上に立つなんて、無謀ですぅ! 自殺行為ですぅ! これでは、キン肉マンルージュ様を見殺しにするのと同じなのですぅ!」

 マリを止めるべく、ミーノは立ち止った。しかしマリは、強い眼差しをミーノに向けた。

「大丈夫だから、凛香ちゃんを信じてあげて」

 ミーノはマリの目を見て、根拠の無い納得を得る。なぜだかマリを見ていると、本気で大丈夫なような気がしてくる。
 ミーノは不安げな顔をしながらも、黙ってマリと一緒に扉に向かう。

「……マリお母さんが言うんだもん、絶対に大丈夫だよ」

 ミーノの耳に、キン肉マンルージュの呟きが届いた。ミーノはふとキン肉マンルージュの方に顔を向ける。そこには、気力と気合に満ち溢れた、堂々としたファイターの顔をしたキン肉マンルージュがいた。

「行きますよ、ミーノちゃん」

 マリは振り返ることなく、
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ