第1試合
【第1試合】 VSグレート・ザ・屍豪鬼(2)
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らあら、大丈夫?」
マリはミーノに手を差し伸べた。ミーノは後頭部を撫でながら、頬を赤らめてマリの手を取った。
「ミートおにぃちゃんの初恋の人、二階堂マリ様」
ミーノは呟きながら、マリの前で片ひざをつき、手を胸に当てる。そして、深々と頭を下げた。
「お初にお目にかかりまして、光栄でございますぅ」
マリは両手を膝に置き、ミーノと同じ目線になるように腰を屈めた。
「あなた、ミートくんの妹さん?」
ミーノはマリの言葉を聞いて、ハッとした。
「あ! いえ! ミートおにぃ……じゃなくて、ミート様ですぅ! け、決して私は、ミート様の妹などではございませんですぅ! ……あの、その、ミート様は、私の義理のおにぃちゃんで……あ! それは秘密でして! ……その、あの、私は……私はミート様の、ただのお世話役なのですぅ!」
あたふたと慌てふためくミーノは、目がぐるぐると渦を巻いている。
「その、その、あの、あの……私、キン肉王家の使用人としては、すっごいドジで……ドジドジのドジで……どうしようもなく、ドジすぎなのですぅ……ある日、ドジすぎて使い物にならないと判断されてしまった私は、戦力外通知……つまり、クビを宣告されてしまったのですぅ……でも、そんなできの悪い私を、ミート様は……自分のお世話係に欲しいと、言ってくれたのですぅ」
ミーノは目を潤ませ、うつむいてしまう。
「ミート様、本当はお世話係が欲しかったのではなくて……私がクビにならないように、かばってくれたのですぅ……そしてミート様は、どうしようもなく不出来な私を、きちんと教育してくれたのですぅ……たくさんのしつけを、たくさんの勉強を……ミート様は私を、たくさんお世話してくれたのですぅ……これでは、どちらがお世話係なのか、わからないのですぅ……なので……だから……」
身体を震わせながらうつむいていたミーノは、突然、顔を上げる。
「ミート様は私を救ってくださった、恩人ですぅ! そして私を育ててくれた、おにぃちゃんですぅ!」
控室中にミーノの声が響き渡る。ミーノは慌てて、両手で口を塞いだ。そして、ぽそっと呟く。
「……というのは、秘密なのですぅ」
ミーノの話を聞きいっていたマリとキン肉マンルージュは、なるほどと手を叩いた。
「つまりミートくんは、あなたの育ての親であって、あなたのお兄さんなのね」
「そうですぅ……って、それは秘密なのですぅ! ……でも、そうですぅ」
ミーノは両腕をばたばたさせながら、首を左右に振ったり、縦に振ってうなずいたり、パニックになっている。
「ごめんなさいね、ミーノちゃん。困らせるような質問をしてしまって」
困惑しているミーノに寄り添い、マリはミーノの頭を優し
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